リターンを得るために許容できないリスクを負わないのがポイント
リターンを考えるとリスクを負わなければならないと考えるのは、まだまだギャンブラー思考です。ギャンブルというのはリスクとリターンがほとんど一致することになるので、大きなリターンを得ようとすると必ず大きなリスクを負わなければいけません。
分かりやすいのが、競馬の馬券でしょう。
競馬は馬の着順を当てるギャンブルですが、賭ける点数が多く、人気の無い馬ほどペイアウト率が高く設定されています。これをオッズと呼びますが、オッズが高ければ高いほど当たる確率が低く、外れる確率が高いためにリスクとリターンは一致することになります。
これはギャンブルを嗜む人の考え方なので、投資でのリスクの考え方とは異なるということを肝に銘じておいてください。
投資をする際にも無駄なリスクは排除しなければいけませんが、すべてのリスクを排除していると儲けることができないので、許容できないリスクに関してのみ排除するという考え方が良いでしょう。
許容できないリスクとは、「何らかのマイナスを被った際に立ち直れないほどの状態になってしまう」リスクを指します。
たとえば、1点集中で投資をしていて、その通貨が暴落してしまうとロスカットになって破産してしまうという投資方法は無駄なリスクといえます。1点ではなく、2点、3点、または10点に分散して投資をしていれば1点が暴落したとしてもその他の部分でカバーすることができるでしょう。
もちろん、1点ではなく10点に分散して投資をすると一つ一つの投資金額は少なくなるので、1点あたりの利益額は減少することになります。しかし、総合で考えた場合にプラスとなるのならば、それは投資としては「大成功」です。リスクを小さくして利益を得ているので、許容できないリスクを排除している状態となります。
このように、許容できないリスクはできる限り少なくして、許容できるリスクを抱えるようにするとマイナスを小さくしてプラスを大きくするということができるようになります。リスク=マイナス、という考え方は捨てましょう。
まとめ
今回は、FXをする上での「リスクの考え方」について紹介しました。
FXは投資商品の中でもリスクが大きいものとされています。相場が動くスピードが早く、また動く値も大きいためにその分だけリスクも大きいと言われていますが、リスクというのは自分の力で軽減することもプラスにすることもできます。
これからFXを始めようとする方はリスクを恐れずに、自分にとっての恐ろしいリスクを分析してから始めると良いでしょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員