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「年収1000万円以上」得たい!…まずは動機を明確に
1000万円以上の年収を得ている人は、全年代の1割にも達していません。そこを目指す覚悟を持っているのか、1000万円を超えたいというモチベーションはどこにあるのかということはまず確認したいところです。
面談をしていても「1000万円を超えたい」という方はいらっしゃいますが、動機は「高い車に乗りたいから」「旅行にたくさん行きたいから」「ひとり親家庭出身で何をするにもお金がなく、学校も公立しか選択肢にできなかった。自分の子どもには同じ経験をさせたくないから、ちゃんと稼いで子どもの選択肢を増やしたい」など、さまざまです。
本当に継続して1000万円稼ぎ続ける必要性があるのか、覚悟・モチベーションがあるのかはよく考えてください。
年収1000万、本気で目指すときに考えたい2つの観点
その上で、本当に目指したいという方には、次の2つの観点から今後のキャリアプランを練ることをおすすめします。
1.スペシャリストか、ゼネラリストか
気合と根性だけで年収1000万円は超えられません。スペシャリストとして特定の領域で「この人にしかできない」という強みを持っているか、ゼネラリストとしてマネジメントスキルを磨いていなければ、わざわざ1000万円以上払って採用されることはなく、平均年収と同等の給与を支払われる働き方にしかなりません。
もし、スペシャリストとしてキャリアを重ね、年収1000万円以上を狙いたいけれど、今はまだスペシャリティを持っていないという場合、まずは一度、スペシャリティを身につけられる企業に転職しましょう。
スペシャリストに次ぐもう1つの選択肢が、マネジメントスキルを持ったゼネラリストの道をいくことですが、その背景にはRPAやAIなどによる業務の自動化・効率化の進展があります。
自動化によって人が行う仕事は今後さらに減っていったとき、必要となってくるのが、手を動かす人たちを管理し、人と自動化された仕組みとを組み合わせてパフォーマンスを上げるための戦略を練り、推進していくことのできる人です。
現場で働く人たちをいかにしてまとめて、事業を推進していけるかというスキルは、今後高年収を得ていく上でいっそう求められます。
2.伸びる市場で、実力主義の企業を選ぶ
年収1000万円というのは、大手企業では40代・50代で得られる額です。それを30代で目指す時点で、選ぶべきは大手企業ではなく、外資系企業やメガベンチャーなど、実力次第で上を目指せる企業です。
また、今、人材市場においてITエンジニアがお金を出してでも採用したい職種であるように、年収は人材市場における需要などとも連動しやすいので、今後伸びる市場がどこか、必要とされる職種は何か、といったところを見極めることも重要です。
なお、培った人脈・スキルを使って、起業する、フリーランスで働く、今の仕事をしながら副業で数百万円稼ぐなどの方法もありますが、いずれも難度の高い方法です。
東海林 浩樹
株式会社キャリア・エックス
CEO/コンサルタント