1. 先週の市場動向
先週の市場の振り返り
<株式>
世界の主要株式市場は概ね下落しました。米国株式市場では、16日に結果が公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)で2023年末までに2回の利上げの可能性が示唆され、インフレ見通しも引き上げられたことや、週末18日はブラード米セントルイス連銀総裁が最初の利上げが2022年中になるとの見解を示したことで早期利上げ観測が一段と強まり、株価は下落しました。バリュー株がグロース株に比べて大幅に下落した結果、NYダウが3.45%の大幅な下落となった一方、ナスダック総合指数の下落は小幅となりました。日本株式市場は、週末の米国株の大幅下落は反映されておらず、米国株の動向を見ながら一進一退の動きとなり、日経平均株価は前週比横ばいでした。欧州株式市場では、米FOMCの結果を受けて、欧州市場でもリスク回避が強まり、景気敏感株中心に独DAX指数が前週比1.56%、英FTSE100指数は1.63%下落しました。中国株式市場では、中国本土市場の上海総合指数が1.80%下落、香港ハンセン指数は0.14%の小幅安となりました。
<リート>
グローバル・リートは、欧米株の下落などを受けて2.70%下落しました。
<債券>
米国の長期債利回りは、FOMCで2023年末までに2回利上げの可能性が示唆されたことで一時上昇したものの、先行きのインフレ圧力が抑制されるとの見方などから0.017%低下しました。日本、ドイツ、英国の10年国債利回りは上昇しました。
<為替>
円相場は、対ドルではタカ派的なFOMC結果などを受けて0.43%の円安となりました。対ユーロではレーン欧州中央銀行(ECB)専務理事が新型コロナ危機対応の緊急資産買い取り制度の終了協議を時期尚早としたことなどから1.68%の円高となりました。
<商品>
原油価格は、ワクチン普及による世界経済の正常化期待などから1.03%上昇しました。
2. 先週のアジア・オセアニア株式・リート市場
3. 先週のメキシコペソ市場
4. 先週のブラジルレアル市場
5. 今週の主な注目材料
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2021年6月14日~6月18日のマーケットの振り返り』を参照)。
(2021年6月21日)
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