国税庁の『令和元年分 民間給与実態統計調査』によると、給与所得者のなかで正規社員の平均給与は503万円、非正規社員の平均給与は175万円だった。正規は非正規の約2.87倍をもらっており、その差は328万円となる。
1年を通じて勤務した給与所得者数は、全体で5,255万人、その平均給与は436万円(男性540万円・女性296万円)となった。
定年後、給与所得時と同様の支出であるならば、資産を切り崩していく必要があるわけだが、そもそも「年収436万円」で貯蓄はどれほどできるのであろうか。
年収436万円だと毎月の給与は約36万円、手取りは約28万円となる。そのうちの15%を貯蓄にまわしたとすると月4.2万円、1年では50.4万円貯まる。定年まで、およそ40年間働いたとすると……2,016万円貯まる計算だ。
単身者なら問題ないといえそうだが、2人以上の世帯で子どもがいる場合、教育費や住宅ローンの負担が増してくる。
ちなみに、「老後2,000万円問題」の計算では、2,000万円というのは「生活できるレベル」の金額であり、「ゆとりある生活」には3,000万円以上は必要であったことは記憶に新しい。
税務調査を録音することはできるか?
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】