前回は、「ナンピン買い」をしてはいけない理由を説明しました。今回は、低位株投資を成功させるために、実践すべきことを見ていきます。

「勝ち方」を感覚的に身体に覚えさせるには・・・

低位株投資を成功させるために、皆さんに実践していただきたいのは、まずは6勝4敗を目指して、「10回は取引を続ける」ということです。その理由は二つあります。

 

一つは、10回取引をすれば、そのうち数回は収益チャンスをとらえられるからです。

 

10回取引を続ければ、10連勝できることもない代わりに、10連敗が起こることもまずありません。それゆえ、3回、4回と負けが続いても、諦めずに取引を続けていくことで、必ずトータルではプラスとなる取引に出合うことができます。

 

当たり前ではありますが、4回負けた時点でやめてしまっては、絶対に5回目に勝つことはできません。利益を上げるにはとにかく継続するしか方法はないのです。

 

二つ目の理由は、「勝ち方」を知っていただきたいからです。

 

利益確定は大きなプラスになったときにしたい、というのは誰もが願うことです。しかし、変動率の高さを利益の源泉とする「低位株」投資では、利益の深追いが命取りとなります。

 

欲をかかず1回あたりの取引で確定できる利益を大切にしていった方が、トータルでは確実に儲けることができます。

 

そのため、「少しでもプラスになったら利益を確定する」という行動を習慣化させてください。確定する利益は1000円でも1万円でも構いません。とにかく「どうやったら勝てるか」ということを感覚的に身体に覚えさせるのです。

 

こうして勝ち方を身に付けていくと、この後紹介する「損切り」に対してネガティブな感情を抱くことがなくなります。すると、自分の見立てが間違っていると気づいたら、素直に負けを認めて、即座に損切りを実行できるようになります。

プロは「損切り」が身体に染み付いている

そもそもプロはすべての取引で勝とうとは思っていません。10回の取引のうち、その半分以上で負けても、勝った取引の一部からもたらされる利益ですべての損失をカバーしているのです。

 

筆者も含め、現場を経験している人たちは、取引の数に対して圧倒的に損切りの数が多いという特徴があります。

 

なぜなら常に上司からのチェックが入るため、大きな損失を発生させることがないよう、損切りが自然と身体に染み付いているからです。彼らにとって損切りは自分の身を守る術でもあるのです。

 

損切りが染み付いているということは、言い換えれば、損失を小さくすることで利益を伸ばす「損小利大」ができている、ということです。損切りの数が多くても損失額が少ないため、プロはトータルで大勝ちできるのです。プロと個人投資家の大きな違いはまさにここにあるのです。

本連載は、2015年12月10日刊行の書籍『初心者でもがっぽり儲かる大化け「低位株」投資法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

初心者でもがっぽり儲かる大化け「低位株」投資法

初心者でもがっぽり儲かる大化け「低位株」投資法

紫垣 英昭

幻冬舎メディアコンサルティング

アベノミクス効果や日銀の金融緩和により、賑わいをみせている日本の株式市場。昨年からはじまったNISAに続き、ジュニアNISAの創設や教育資金一括贈与に係る贈与税の非課税措置の延長など、若年層にむけての資産形成支援も充実…

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