■新型コロナ問題は中国など一部の国では感染抑制策が機能している一方で、米国やスペインなどでは感染再拡大の様相を示している他、多くの新興国では新規感染が拡大傾向にあり、終息のめどはまだ立っていません。日米欧や中国などで進められているワクチン開発の進捗が注目されます。各国・地域では引き続き緩和的な金融政策が継続され、感染再拡大などで足踏みする経済への追加支援が打ち出されるとみられます。
■各国の4-6月期GDP成長率は総じてコロナ禍による落ち込みが見込まれますが、主要先進国を中心とした大規模な財政・金融政策等が支えとなり、4-6月期を底に回復に向かうことが期待されています。ただし、感染再拡大による経済再開のペースダウンなどには注意が必要です。
■足元では米中関係が再び悪化しています。弊社では、トランプ米大統領は選挙に向けて対中牽制を続けるものの、経済への影響が出ない範囲に留めるとみています。今後の対立の行方が注目されます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2020年8月の注目イベント』を参照)。
(2020年7月28日)
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