え、この狭さで…「リノベに不可能はない」匠の一言で部屋増殖

「パーフェクトなので離れたくない家」なんだけど…

【相談内容】
25年前に購入した58平米2LDKのマンション。高校への進学を迎えた2人の子どもから「自分の部屋が欲しい」と言われるようになりました。でも、この狭さでそんなの無理ですよね。引っ越す案も出ましたが、住環境がパーフェクトなので離れたくありません。リノベで解決できますか？　※本記事では、株式会社シンプルハウス代表取締役・山本武司氏の書籍『中古住宅×リノベーション　ローコストで叶える「世界にひとつだけの家」』（幻冬舎MC）から一部を抜粋し、実際のリフォーム事例を見ていきます。 

Case：個室が欲しいと言われるけど……今の家じゃ無理！

リノベーションに不可能は存在しません。厳密に言えば「できないこと」はもちろんありますが、あらゆる角度から工夫をして精一杯「理想」に近づけることがリノベの使命でもあります。

4人家族のNさんは、25年前に購入した58平米の中古マンションのリノベーションを検討するなかで、シンプルハウスに訪れてくださいました。

ご家族の一番の理想は「全員に個室を作ること」それから「ぬくもりを感じられること」。そこで、3畳弱の部屋を2つ、約2畳の部屋を2つ設ける提案をしました。さらに家族の声が聞こえるように、それぞれの部屋の壁と天井の間には50cmほどの隙間を設計。これは、リビングにあるエアコンの空調を全体に行き渡らせてエネルギーを節約するというメリットも兼ねています。

一つひとつの部屋は数字だけを見たら狭く感じるかもしれませんが、ベッドと机は置けますから、十分「一人の空間」を叶えられているのです。

既存住宅の個室は、ほとんどが4〜6畳。でも、決まりきったルールにとらわれない柔軟さを持っているのがリノベーションの魅力です。何事も頭でっかちに考えず、まずは理想を相談してみてください。これまでに想像もしなかったような形で、理想の住まいを叶えられるケースはたくさんあるのです。

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山本 武司

株式会社シンプルハウス　代表取締役