■新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が続いています。中央銀行による金融緩和政策の強化や大規模な経済対策への期待感から金融市場はやや下げ止まりつつありますが、感染者数はいまだ拡大を続けており、収束の目途は立っていません。各国で移動制限の措置がとられるなど、経済活動は急速に縮小しているとみられます。このような中、いち早く新型コロナウイルスの感染が拡大した中国では、1-3月期のGDPが発表されます。経済活動への影響がどの程度になるか注目されます。また、米国でも1-3月期のGDPが発表されます。
■石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど主要産油国からなるOPECプラスの協議が決裂したため、協調減産が3月末で終了します。4月以降サウジアラビアなどの産油国が増産する一方、新型コロナウイルスによる原油需要の減少も重なり、価格の反転が見込みにくい状況が継続するため、動向が注目されます。
■国際通貨基金(IMF)から世界経済見通しが公表されます。前回1月公表時点では2020年の世界成長見通しは3.3%と10月時点予測から下方修正されましたが、その後、新型コロナウイルスによる感染が世界的に拡大した影響から、さらなる大幅な下方修正が行われる見込みです。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2020年4月の注目イベント』を参照)。
(2020年3月26日)
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