実践的基礎知識 マクロ経済編(1)<GDPとは>

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実践的基礎知識 マクロ経済編(1)<GDPとは>

ピクテ投信投資顧問株式会社が、実践的な投資の基礎知識を初心者にもわかりやすく解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するコラムを転載したものです。

GDPとは

国内総生産(GDP)とは国の経済規模を表す指標です。1年間に一国内で生産されたモノ(最終財)とサービスの価値を合計したものです。国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計額とも言えます。なお、GDPは「国内」経済を表す指標のため、日本企業が海外支店等で生産したモノやサービスの付加価値は含みません。

経済が成長するとは?

私たちは景気や経済成長率といった言葉をニュースでよく耳にします。そうした国全体の経済について考えるうえで欠かせない概念として国内総生産(GDP)があります。

 

GDPは1年間に一国内で生産されたモノ(最終財)とサービスの価値を合計したものです。国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額となります。なお、GDPは「国内」経済を表す指標のため、日本企業が海外支店等で生産したモノやサービスの付加価値は含みません。

 

また付加価値の合計額であるGDPの額は経済の規模を表すことになりますので、経済規模が大きい、ということは、GDPの額が大きい、ということになります。

 

ではよく耳にする「経済が成長する」、とは、どのようなことなのでしょうか。「経済が成長する」というのは「経済規模が拡大する」ということであり、つまりは経済規模を表す「GDPの額が増える」、「GDPが増加する」、ということです。よって経済成長率とはGDP増加率(成長率)となり、つまり、GDPが何%増えるか、ということになります。例えば、GDPが5%増えた、ということは、経済規模が5%大きくなった、経済が5%成長した、ということになります。

 

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具体的に日本を例に見てみましょう(図表1)。日本のGDP成長率の推移を見ると4四半期連続でプラスとなっています。これはこの1年間は日本は前年比で経済が成長した、ということになります。

 

[図表1]日本のGDP成長率の推移(四半期、前年比年率、季節調整後、期間:2012年10-12月期~2016年10-12月期) ※GDP成長率および寄与度の直近値は速報値 出所:ブルームバーグ、内閣府のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
[図表1]日本のGDP成長率の推移
(四半期、前年比年率、季節調整後、期間:2012年10-12月期~2016年10-12月期)
※GDP成長率および寄与度の直近値は速報値
出所:ブルームバーグ、内閣府のデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

一国の1年間の経済活動はどのように計算するのか?

GDPは、1年間に一国内で生産されたモノ(最終財)とサービスの価値合計であり、付加価値の合計です。簡単に言うと、一国の儲け(利益)の合計です。

 

 

例で見てみましょう。バナナ共和国という国があったとします。この共和国は漁師のAさん、魚屋のBさん、定食屋のCさん、米屋のDさんで成り立っています。ではこの国のGDPである付加価値の合計はいくらになるでしょうか。AさんからDさんが稼いだ利益の合計となりますので、合計で15,000円となります(図表2)。

 

[図表2]バナナ共和国のGDP
[図表2]バナナ共和国のGDP

GDPが表すこと

このバナナ共和国で1年間に生み出された付加価値つまり、儲けの合計(GDP)は15,000円となりました。この15,000円は何を表すのでしょうか。まずこの国は15,000円分、他国から何かを買ったり、お金を蓄えたりできます。つまり、この国は1年間で15,000円分、豊かになった、ということです。またバナナ共和国はGDPが15,000円ということは、15,000円分稼げる経済規模となります。

 

なお、GDP15,000円を人口4人で割ると、1人当りGDPを計算できます。このバナナ共和国は、1人当り3,750円の付加価値を生み出したことになり、また、3,750円儲けたことになります。つまり、各人が平均で3,750円分好きなものを買える(単価500円の米を7個買えるくらい)、ということを意味します。つまり、GDPは「人口×1人当りGDP」と表すことができます。

 

次回は人口の変化や、経済効率の変化による、GDPに起こる変化、(経済への影響)について、詳しくご紹介いたします。

 

 

当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『実践的基礎知識 マクロ経済編(1)<GDPとは>』を参照)。

 

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