機体にプロペラが付く「ターボプロップ機」
航空機リースを使った節税商品の説明の続きです。
リースに使用されている航空機のひとつに、ターボプロップ機(=新機構エンジン搭載のプロペラ機)がありますが、これはどのような航空機なのでしょうか?
ターボプロップ機とは、機体の先端、または両翼にプロペラを付けている航空機を指します。航空機は圧縮した空気に燃料を吹きつけ、爆発時に発生するジェット排気によりタービンを回し、推進力を得ます。ターボプロップ機はこのジェット排気によりプロペラを回転させます。
3つの視点から見る「ジェット機」との違い
では、ジェット機との違いはどこにあるのでしょうか?
1.サイズ
ジャンボジェット機と呼ばれるボーイングの747-400やエアバスのA380は全長が約70メートル、ビルの4階分に相当する長さになります(ちなみに、A380は日本の政府専用機としても利用されています)。一方、ターボプロップ機はボンバルディアのDHC-8-400で全長約33メートル、ATRのATR42-600で約23メートルと、ジャンボジェット機の半分以下の長さです。
2.座席数と航続距離
ジェット機はおおむね100席以上(リージョナル機を除く)、航続距離はナローボディ機で1000~2000キロメートルの路線、ワイドボディ機で1万1000キロメートル以下、主に4500キロメートル以下の路線で使用されています。中~長距離の輸送に適しており、地域間の輸送から大陸間の横断まで、運行地域に応じ、幅広い対応ができます。
ターボプロップ機は、座席数は20~100席程度まで(10席前後もあります)、航続距離も1000キローメートルの路線で使用されており、ジェット機がカバーできない地域で利用されています。特に都市間距離が短く、島しょ国の多いアジア・太平洋に適しています。
3.利用目的と航空会社
航続距離が長く、座席数も多いジェット機は、ビジネス・観光のための移動目的として利用されるため、比較的距離の長い国内路線距離のほか、国際線での利用が多くなります。結果的に使用する航空会社も日本航空やエールフランスなど、ナショナル・フラッグ・キャリアと呼ばれる航空会社が使用しています。
一方、ターボプロップ機は、ビジネス・観光の目的のほか、遊覧飛行、短距離のエア・タクシー、航空測量、緊急時の人員・物資輸送に利用されています。航空機の使用者も、小さな航空会社、一般企業、個人など多種多様になります。
以上、3つの視点から小型航空機とジェット機の違いを説明しました。
では、具体的にどのような小型航空機の種類があるのでしょうか? 次回はいくつかの小型航空機をご説明します。