米国株式市場が大幅安~当面注視が必要

ピクテ投信投資顧問株式会社が、日々のマーケット情報を分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

 

2018年12月に入り、米国株式市場は大幅な下落となっています。この背景には、景気減速懸念が高まる中、米国の今後の金融政策運営が想定ほどハト派(金融緩和選好)的とならないと市場で受け止められたことなどがあるとみられます。さらに、米国の政府機関の一部閉鎖などをはじめ米国の政治動向に対する懸念が高まったことなどもあると考えられます。当面は引き続き値動きが大きくなる可能性もあり注視が必要と考えられます。

景気減速や政治混乱懸念などを背景に 米国株式市場は大幅下落

2018年12月に入り、米国株式市場が大幅な下落となっています。

 

この背景の1つには、長引く米中貿易戦争の影響などから景気減速懸念が高まっていることなどがあると考えられます。

 

こうした中で注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)(12月18~19日開催)では、市場予想通り政策金利の誘導目標が0.25%引き上げられ、政策金利のレンジが2.25%~2.50%とされたほか、先行きの利上げシナリオも公表し、19年の利上げ想定ペースを従来の3回から2回に引き下げられました。しかし、想定ほど十分にハト派(金融緩和選好)的ではなかったと市場で受け止められたことが、株価下落の要因となったと考えられます。

 

 

さらに、米国の政治動向に対する懸念もあると考えられます。12月21日に一部の連邦予算が失効するのに伴い、米議会の予算協議において上下院で予算を一本化できなかったことから、22日から政府機関の一部閉鎖が始まりました。

 

また、ムニューシン米財務長官が週末に米金融大手6行の首脳と電話会談し、「金融市場の機能面にいかなる支障もない」との発言が、むしろ年末にかけて市場が混乱するとの警戒感を促す結果となった模様です。

 

マイナス材料が重なる中で、これまで株価の上昇率が大きかったハイテク関連銘柄やバイオ関連銘柄などについては特に利益確定の動きが強まったことなどから、下落率が相対的に大きくなっています。

 

[図表1]主要株式指数別騰落率(米ドルベース)

2018年11月30日~2018年12月24日 ※日本株式のみ、2018年12月21日までの騰落率 ※新興国株式:MSCI新興国株価指数、欧州株式:MSCI欧州株価指数、日本株式:TOPIX、先進国株:MSCI世界株価指数、FANG+指数:NYSEFANG+インデックスダウ工業株30種以外はすべて配当込み 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
2018年11月30日~2018年12月24日
※日本株式のみ、2018年12月21日までの騰落率
※新興国株式:MSCI新興国株価指数、欧州株式:MSCI欧州株価指数、日本株式:TOPIX、先進国株:MSCI世界株価指数、FANG+指数:NYSEFANG+インデックスダウ工業株30種以外はすべて配当込み
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

当面は値動きの大きい展開が続く可能性もあり、注視が必要

一般に投資家心理を反映するといわれるVIX指数をみると、足元で急上昇しており、市場参加者の先行きに対する不安感が示されています。

 

米国の政府機関一部閉鎖については早期再開に向けた政府・議会の動きはみられず、年明けまで持ち越しとなるなど、早期に解決しない可能性もあります。

 

クリスマス休暇明けの米国株式市場についても、当面は米国の政治動向や世界景気に対する懸念が大きくなる局面では、値動きが大きくなる可能性があるため、注視が必要であると考えられます。

 

[図表2]VIX指数の推移

日次、期間:2017年12月22日~2018年12月24日 出所:ブルームバーグのデータを使用し、ピクテ投信投資顧問作成
日次、期間:2017年12月22日~2018年12月24日
出所:ブルームバーグのデータを使用し、ピクテ投信投資顧問作成

 

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当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米国株式市場が大幅安~当面注視が必要』を参照)。

 

(2018年12月25日)

 

ピクテ投信投資顧問株式会社

 

ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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