先週の市場の振り返り
<株式>
主要国の株式市場は概ね下落しました。米国株式市場は、1日にアルゼンチンで行われた米中首脳会談で、米国が中国への追加関税引上げを90日猶予することで合意したことを受けて、週明けは上昇しました。その後は対中強硬派として知られる米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が米中協議の交渉役となったことで、米中通商協議の行方についての懐疑的な見方が広がったことや、米国の要請により、中国通信機器最大手の幹部がカナダ当局に逮捕されたことなどから米中関係悪化が懸念され大幅に下落しました。NYダウは週間では4.50%下落しました。日本株式市場は、円高や中国通信機器最大手の幹部が逮捕されたことなどから米国株が大幅に下落したことを嫌気して、日経平均株価は3.01%下落しました。欧州株式市場では、英国のEU離脱を巡る混迷や米中関係悪化が懸念され、ドイツDAX指数は4.17%、英国FTSE指数は2.90%下落しました。中国本土株市場は、政府の景気対策への期待などから、上海総合指数は0.68%上昇しました。香港ハンセン指数は1.67%下落しました。
<債券>
米国の10年国債利回りは、米景気の減速懸念や米国株の大幅安を受けて、利回りは週間で0.143%低下しました。ドイツ、英国、日本の10年国債利回りは、世界的な株安や米国長期金利低下を受けて低下しました。
<為替>
円は対ドルでは、米中関係悪化懸念や米長期金利低下を受けて、円買いドル売りが優勢となり、週間では0.77%上昇しました。円は対ユーロではほぼ横ばいとなりました。
<商品>
原油価格は、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟国が減産で合意したことなどを受けて3.30%上昇しました。
株式(前週比)
10年国債利回り(前週差)
為替(前週比)
(2018年12月10日)