米国では、会社創業時から、常に売却できる態勢を整えておく場合もあるといいます。日ごろから「売る相手」や「会社の価格」について考えておくことは、ムダではありません。ここでは、オーナー社長の心構えについてお話します。

創業時から「会社を売る」ことを考えておく

「先んずれば人を制す」という言葉があるように、準備は早めに始めるにこしたことはありません。 
 
オーナー社長自身や会社の状態(自身の健康状態、事業や利益の推移など)をよく把握した上で、一番よい時期に会社を売ることができればハッピーです。 
 
逆に、焦ってしまったがために買い叩かれるようなことがあれば、これまでの長年の努力が水泡に帰してしまいます。

買い手や価格の想定は、会社の客観視につながる

M&Aの本家、米国では、社長は会社を創業したときから、常に売却できる態勢を整えておくケースもあります。 
 
そこまでドライに割り切ることはなくても、「ウチの会社を売るとすれば、相手はどんな会社がいいだろう?」とか「実際に会社を売りに出せば、どれほどの値がつくのだろう?」などと、折に触れて考えておくことは決して無駄ではありません。 
 
日々の本業のことだけでなく、「誰が何を求めて、いくらくらいで買いたがるか」を考えておくことが、会社を客観視することになるからです。 

 

 

本連載は、2013年7月2日刊行の書籍『オーナー社長のための会社の売り方』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

オーナー社長のための会社の売り方

オーナー社長のための会社の売り方

編著 GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

オーナー社長にとって、会社人生の最後で最大の仕事こそが事業承継。 創業以来、長年に渡って経営してきた会社を次代に残す。また、従業員の雇用を守りつつ、買い手企業の新たな資本の元で、会社の価値をさらに高めていくこと…

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