不動産投資におけるブローカーの意味について解説します。

ブローカーとは

ブローカーとは一般的に不動産の取引を「仲介」する者を指します。「仲介」とは取引当事者の間に入り、両当事者の取引が円滑に行われるよう斡旋や助言を行う行為であり、ブローカー自らが取引を行うわけではありません。

 

海外では不動産ブローカーはステイタスの高い職業として広く社会に認知されており、特にアメリカでは「不動産ブローカー資格」が医師、弁護士と並んで三大資格とも言われています。

 

また日本では、宅建士の資格を持っていれば全国どこでも不動産業務に従事することができますが、アメリカでは行政・商圏・自治に関して国よりも州を優先するため不動産業務を行うには各州ごとのブローカー資格が必要になります。

 

海外不動産仲介に必要な資格

日本でブローカーの不動産の仲介業務を行う場合には「宅建」の資格が必要です。同様に海外で不動産の仲介業務を行う場合には、それぞれの国で定められた資格が必要な場合がほとんどです。

 

例えばアメリカの場合には、アメリカのそれぞれの州が認めた不動産ライセンス「REセールスパーソンライセンス」と「不動産ブローカー」という2つの資格があります。ランクとしては「不動産ブローカー」の方が高く、セールスパーソンライセンスを持っていてもブローカー資格を持っていなければ不動産会社を開業できません。

 

また中国の場合には不動産取引において売買、交換、賃貸等の仲介、代理、コンサルティングを行う「不動産経紀人就業資格」が不動産仲介を行うために必要な資格になります。ただし、シンガポールなどでは日本の宅建にあたるような国家資格はなく、多くの不動産業者が存在しています。

 

ブローカーの報酬

ブローカーの報酬は、紹介した不動産業者が売主・買主から受け取る仲介手数料になります。日本では宅建業法で決められている仲介手数料率の上限は、〔物件価格の3%+6万円〕+消費税となっています。ブローカーはその仲介手数料の一部を、報酬として不動産業者から紹介料としてもらい報酬としています。

 

不動産会社に雇われている日本の営業マンの報酬は、固定給+成約歩合給となっている場合がほとんどですが、アメリカで雇われているブローカーやセールスパーソンの場合は、完全歩合制(いわゆるフルコミッション)がほとんどで、純粋な仲介手数料だけを収入源としています。また業務にかかる経費についてもすべて個人負担のため、アメリカで雇われている多くのブローカーやセールスパーソンは自分の事務所を持ち、独立することを最大の目標としています。

 

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