不動産投資におけるタウンハウスの意味について解説します。

タウンハウスとは

タウンハウスという言葉には、2つの意味があります。

 

1つは英国における用法で、田舎に地所を持っている貴族がロンドンに出てきた時の滞在場所とする、別宅を指します。もう1つは、集合住宅の一形態をいう用法です。不動産投資の世界においては、一般に後者の意味で使われます。

 

集合住宅としてのタウンハウスは、日本語では「長屋」と呼ばれることもあります。その呼び名の通り、タウンハウスはかつての日本における代表的な賃貸住宅であった長屋のように、各戸が独立した玄関やエントランスを持ちながら、複数の住宅が1つの棟として連結されている集合住宅です。同じく集合住宅であるコンドミニアムのようにいったん共同のエントランスを通って各戸に向かうというのではなく、開口部が直接外部に面しているという点に特徴があります。また、コンドミニアムはビル形式をとっていることが多く上下左右に住戸が並んでいるのが一般的ですが、タウンハウスは2~3階建ての低層物件が中心で、通常は両隣すなわち横方向にのみ住戸が連なっています。

 

タウンハウスは北米では郊外住宅地などに比較的多く見られます。一方、ヨーロッパでは郊外に加えて都心部にも見受けられます。

 

投資は家賃収入の獲得がメイン

タウンハウスを投資物件として取得する場合、基本的な権利形態はコンドミニアムと変わりません。住戸ごとに設定された区分所有権を取得して専有し、敷地については持ち分に応じて共有することになります。建物と土地は一括して取得あるいは処分するのが原則となります。

 

管理形態についても、おおむねコンドミニアムと同様です。管理組合を結成し、自主管理または外部業者による委託管理によって運営されます。共同のエレベーターや廊下などがない分、清掃費や修繕費などのコストはコンドミニアムに比べると総じて低額となります。

 

投資手法について見た場合、タウンハウスの取得は賃貸によるインカムゲインの獲得を目指すのが一般的なスタイルとなります。もちろん、途中売却によるオーナーチェンジも可能です。賃貸は住居用物件として供するほか、都心部の物件であれば1階を店舗、2階以上を事務所にするなどして事業用物件として供用することも可能です。また、ハワイやセブなどのリゾート地にあっては、長期滞在のバカンス客向け物件として貸し出すこともできます。短期滞在者向けの民泊用物件として利用する場合は、利用の可否がその国の法令や該当物件の管理規約によってどのように規定されているかを確認する必要があります。

 

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