アドバイザーが、いかに真心を込めて誠心誠意働いてくれるかは、非常に重要です。ここでは、いかにしてアドバイザーの気持ちをつかみ、自社のためにやる気になってもらうかについて説明します。

胸襟を開き、アドバイザーを自らの分身に

アドバイザーと社長との相性も大事です。

A社には向きそうな「攻め」のタイプのアドバイザーがB社では活かせず、むしろ「バランス派」が活躍できるといったことは往々にしてあることです。

そして、M&Aをいよいよ開始するというときまでには、M&Aコンサルティング会社を一社に絞り、専任契約を結ぶことをお勧めします。

 

逆にオーナー社長の立場から見れば、「(同じ費用を払うとして)いかに自分と会社のために、真心を込めて誠心誠意働いてくれるか?」と考えてみればよいでしょう。

 

会社を経営してきた人だけに、そのあたりの機微は心得ている人が多いものです。

嘘をつかず、会社のことは包み隠さずに話すのは当然として、アドバイザーと何度か会っているうちに、自分の思いや身の上を隠さず話し、心を開く。自分の懐に、アドバイザーたちを取り込んでしまうのです。

社長の人間力がアドバイザーを見方にする

そのようにオープンな態度の社長には、アドバイザーも意気に感じ、「何とかしてあげたい」と思うものなのです。

 

こうした信頼関係が成立すれば、アドバイザーはオーナー社長の分身そのものです。最善策を提案してくれ、買い手が多少無理をいってきても、防波堤の役割を 果たしてくれるようになります。社長自身の力に、分身としてのアドバイザーの力が加わったとき、M&Aの成算はグッと高まるのです。

 

 

本連載は、2013年7月2日刊行の書籍『オーナー社長のための会社の売り方』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

オーナー社長のための会社の売り方

オーナー社長のための会社の売り方

編著 GTAC

幻冬舎メディアコンサルティング

オーナー社長にとって、会社人生の最後で最大の仕事こそが事業承継。 創業以来、長年に渡って経営してきた会社を次代に残す。また、従業員の雇用を守りつつ、買い手企業の新たな資本の元で、会社の価値をさらに高めていくこと…

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