居住法人と非居住法人で異なる課税対象
バングラデシュの所得税は、従来の1984年所得税条例に代わり、2023年6月に施行された所得税法(Income Tax Act 2023)で、個人所得税と法人税を規定しています。法人の居住性は、設立準拠法主義および管理支配地主義に基づいて判定されます。
居住法人は全世界所得が課税対象となる一方、非居住法人は、キャピタルゲインを含む国内源泉所得が課税対象となります。
海外進出を検討する企業にとっては、現地法人の設立形態だけでなく、税務上の居住性や課税対象となる所得の範囲を把握することが重要です。
法人税率の変遷と投資優遇措置
バングラデシュの法人税率は、法人の種類や業種などによって異なります。2024~2025課税年度の標準税率では、上場法人は22.5%または25%、非上場法人は27.5%です。また、上場金融業は37.5%、非上場金融業は40%、たばこ製造業は45%(別途2.5%のサーチャージ)となっています。銀行取引による決済など一定の条件を満たす場合には、軽減税率が適用されることもあります。
これに対し、1990年当時の法人税率は、上場法人が40%、その他の法人が45%、銀行が50%などでした。税率を比較すると、バングラデシュでは法人税負担の軽減が進められてきたことがうかがえます。
また、外国企業などの投資を促進するため、輸出加工区、経済特区、ハイテクパークなどにおいて、税制上の優遇措置が設けられています。
