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統計から見る「働く高齢者」の増加と家計の厳しい実態
内閣府『令和7年 高齢社会白書』によると、高齢者が働く理由は「健康」や「生きがい」、「社会参加」といったポジティブな理由だけでなく、「収入のため」という経済的事由が55.1%と半数を超えています。
「働かないと暮らしていけない」――厚生労働省『2023年 国民生活基礎調査』でも、高齢者世帯の55.8%が生活苦を訴えています。
その元凶になっているのが、まず昨今の記録的な物価高騰です。 消費者物価指数(CPI)の上昇は、特に食料や光熱費など、所得に占める生活必需品の割合が高い高齢者世帯に深刻なダメージを与えています。
そして物価高は日常品だけに留まりません。 アットホーム株式会社『全国主要都市の「賃貸マンション・アパート」募集家賃動向(2025年11月)』によると、マンションの平均募集家賃(賃料+管理費・共益費等)は、首都圏のほか全9エリアで前年同月比を上回りました。 たとえば東京23区・シングル向きの30平米以下であれば前年比11.0%増となっています。
さらに追い打ちをかけるのが、親の介護費用です。 長寿化により、いわゆる「5080問題」が「6090問題」へと移行し、子の負担は増大。 親が亡くなったあとの子どもの生活は、より不安定なものになっています。
佐藤さんが口にした「死ぬまで働かないといけない」という言葉は、決して他人ごとではないのです。 平均寿命が延びるなか、社会保障制度と物価の不均衡をどう解消していくのか――。 これこそが今、喫緊の課題となっています。