(※写真はイメージです/PIXTA)
type E:混合型…がんばりor我慢しすぎて突然キレる
混合型はA〜Dのうちふたつ以上の型が混在するタイプです。とくに多いのが「衝動型+過剰適応型」「衝動型+受動型」。衝動型とほかの型の混合型です。背景に発達障害が存在していることが多く、学校教育だけでは対応できません。早めに医療との連携をはかり、専門医の指導を受けることが大切です。生活リズムや感覚過敏、実行機能(段取り)、対人関係の誤解などに対して適切な医療サポートが必要です。
■衝動型+過剰適応型
問題なく見えるのに感情を爆発
評価を求めて背のびするが、たとえば係やリーダーに選ばれ、完璧にやろうとしているときに注意を受けるなど、周囲からマイナスの指摘を受けると、一気に感情が爆発。その後自己嫌悪におちいり、似た状況を回避。行事やテスト直前直後の遅刻・早退が増える。
いい子でいようとしストレスからゲーム漬け
学校では勉強や人間関係の問題をおさえ込み、帰宅後にゲームやSNS漬け。朝起きられず、午前中は欠席してしまう。
終わりのないがんばりストレス
ほめられると、さらに周囲の期待値が上がる不安を解消するために、衝動買いやゲーム課金などに走る。生活リズムが崩れ不登校に。
■衝動型+受動型
我慢の限界で怒りが爆発
普段からいろいろなことを我慢し、いやなことを避けているが、限界が来たときに、唐突に学校を拒否し、家に留まる。
わるふざけに巻き込まれ、登校をしぶる
グループの強い子の命令を断れずに、わるふざけに巻き込まれたりして、恥をかかされたりする。いやだと言えず、苦手な子がいるときは学校に行けなくなる。
抱え込みすぎて逃げ出す
係や発表、締め切りなどを抱え込み、直前で放り出して逃げてしまう。当日に体調不良で欠席する、白紙で書類を提出するなど。
発達障害「グレーゾーン」の可能性も考えて
「怠け・反抗」ではなく“できない”可能性があることも考えてください。
とくに発達障害とは診断がされないグレーゾーンの子の場合、本人は必死でがんばって学校生活を送っています。思春期になると、より複雑な人間関係のなかでトラブルが起こることもあります。注意して見守る必要があります。
齊藤 万比古
恩賜財団母子愛育会
愛育研究所顧問

