部下からの「わかりました」は、本当に“わかった”を意味しているのでしょうか。上司は伝えたつもりでも、部下は要点を理解できていない。あるいは曖昧な指示に、 何をすべきか迷っている――。こうした“認識のズレ”が、部下の成長を妨げる最大の壁となっているのかもしれません。本記事では、野本果甫氏の著書『人材育成はフィードバックが9割 部下が自走して成果を出すリーダーシップの在り方』(ごきげんビジネス出版)より、部下への効果的なフィードバック方法を紹介します。
そこまで言わないとわからないのか…Z世代部下への指示「なるべく早めに提出して」→「きょうの18時までに提出して」死ぬほど丁寧に伝えなきゃいけない理由 (※画像はイメージです/PIXTA)

フィードバックを明確に伝えるには

フィードバックするときに使いやすいのがPREP法です。結論・要点(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論・要点(Point)で構成され、相手にわかりやすく伝えるためのフレームワークです。

 

Point(結論・要点)

最初に結論や要点を端的に伝えます。

 

例「〇〇さんが先日作成してくれた企画書は、とてもわかりやすく説得力がありました」

 

Reason(理由)

その結論に至った理由を述べます。

 

例「なぜなら、データが明確に整理されており、お客さまに効果が伝わっていたからです」

 

Example(具体例)

理由を補強するための具体例を示します。

 

例「とくに競合データと比較し、自社の優位性を明確にした部分が秀逸でした」

 

Point(再度の結論・要点)

最後にもう一度結論を述べて締めくくります。

 

例「〇〇さんの説得力ある企画書のおかげで、お客さまの感触も非常によかったです」

 

 

野本 果甫

サクシードビュー代表

 

※本記事は『人材育成はフィードバックが9割 部下が自走して成果を出すリーダーシップの在り方』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。