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休日の過ごし方に異変!8割以上が「物価高の影響あり」
パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関「Job総研」が実施した『2025年 休み方実態調査〜物価高編〜』では、物価上昇が休日の過ごし方に与える影響や労働観の変化が浮き彫りとなりました。
調査は、全国の20〜50代の社会人378名を対象に2025年5月に行われたもの。生活費の高騰を背景に、「休むこと」そのものが家計の圧迫要因になりつつある実態が見て取れます。結果として、「休むより稼ぐ」選択をする人が増えており、今後の働き方や休みの価値観に大きな影響を与える可能性が指摘されています。
調査では、全体の84.1%が「休日の過ごし方に物価高の影響を感じている」と回答しました。なかでも「外食や外出の頻度を下げた」(48.4%)、「家で過ごす時間が増えた」(47.2%)、「旅行や遠出を控えるようになった」(43.1%)といった項目が上位に挙がっています。
また、休日の支出が経済的な負担になっていると答えた人は73.6%に上り、「お金がかからない休みの過ごし方」を選ぶ人は78.3%にも達しました。こうした数字は、休暇が「癒し」や「リフレッシュ」の時間から、「出費を伴う負担」に変化しつつある現実を示しています。
収入に対する不安も根強く、現在の年収に関しては中央値で500万円。回答者の多くが、「今の収入では休日を満喫できない」と感じている様子がうかがえます。
休むなら働きたい…副業や休日出勤にも前向き
注目すべきは、休暇よりも収入を優先する意識の広がりです。「収入と休みのどちらを選ぶか」という質問に対しては、57.6%が「収入」と回答。さらに、「収入が増えるなら休みを減らしても良い」と答えた人も46.6%に上りました。
こうした傾向は、収入を増やす手段に対する意欲にも表れています。具体的には、「休日出勤や副業をしたい」と答えた人が全体の60.8%に達し、中でも「副業」を希望する人が66.9%と最も多い結果となりました。
副業を希望する理由には、「将来の貯蓄を増やしたい」(49.4%)、「稼げるうちに稼ぎたい」(48.3%)などが挙げられました。一方、休みを減らしたくない理由では「心身の健康を守りたい」(70.3%)、「体調を崩す恐れがあるから」(50.0%)といった健康面のリスクを重視する声が目立ちました。