人それぞれ「理想の結婚」は異なりますが、もし将来、負うことになるであろう「住宅ローン負担」がなかったり、軽かったりしたら――大きなアドバンテージになりそうです。しかしボタンの掛け違いにより、乗り越えることのできない障壁になることもあるようです。
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「家族の絆」という名の「隠れた義務」

親子2世代で返済する住宅ローンは、住宅金融支援機構などでも利用可能な制度です。収入合算によって借入可能額が増える一方、完済までの長期にわたり子世代にも返済義務が発生する点に注意が必要です。さらに、この種のローンには「同居を前提としている」ことが、金融機関との契約条件に含まれているケースも少なくありません。つまり、同居が「選択肢」ではなく「前提」である場合があり、それが結婚後の住環境や家族関係に大きな影響を及ぼすのです。

 

「いずれこの家は俺のものになる」と告げられても、千尋さんの心は少しも動きませんでした。確かに、不動産価格が高騰するなか、マイホーム購入は相当な覚悟を持たなければなりません。どれくらいかはわかりませんが、義親(まだ結婚していませんが)が肩代わりしてくれると同じ事と考えると、親子2世代に渡るローンにメリットはあるでしょう。

 

しかし、こんなにも大事なことを隠したままプロポーズをした翔太さんへの信頼は、著しく落ちてしまっていました。