物価高は止まらず、一方で給与は思ったように上がらず……そう肩を落とす人が多い“サラリーマン”。厳しさ増す、サラリーマンのランチ事情をのぞいてみましょう。
ランチに1,000円は出せません…「手取り月37万円」45歳の新橋サラリーマン、昼にラーメン、しかも躊躇なく煮卵とチャーシューを追加した「隣の勝ち組」に羨望の眼差し

新橋で働く「45歳サラリーマン」の現実

東京・新橋のオフィス街で働く内田直樹さん(仮名・45歳)。日々、ビジネスパーソンとして忙しく働く一方で、生活費や将来への不安に頭を悩ませています。その中でも、昼食の費用は大きな問題のひとつです。

 

普段は500円程度に抑えようと必死。しかし昨今は、コンビニでおにぎり2個と味噌汁を買っただけでワンコインに収まらず、おにぎりを1個で済ませることも。たまに外食でラーメンを食べることもありますが、まるでご馳走のように感じるといいます。「外国人客を狙っているからでしょうか。最近、ラーメンがとにかく高い。普通に1,000円を超えますよね。とてもじゃないけど、ランチに1,000円は出せないですよ……」と、ラーメン好きの内田さんは肩を落とします。

 

内田さんの生活は、決して贅沢ではありません。月収50万円、手取りでは約37万円の収入では、必要な生活費を賄うだけで精一杯。住宅ローンの支払いに月12万円、ふたりの子どもの教育費も成長とともに増加。中学生になった長男は塾に通い始め、月2万5,000円の授業料に加え、長期休みには講習代が毎回10万~15万円程度かかります。学年が上がるごとに授業料も増加するため、今からため息が止まりません。さらに老後資金の準備も必要であり、日々の支出には細心の注意を払っています。

 

【内田さん(45歳)の月収と手取り】

額面収入…500,000円

手取り額…369,174円

(内訳)

所得税…25,545円

住民税…27,756円

健康保険…24,775円

厚生年金…45,750円

介護保険…4,000円

雇用保険…3,000円

 

物価高がとどまることなく続くなか、以前はワンコインでランチが食べられるクーポン冊子もありましたが、最近は東京で見かけなくなりました。さらに、外国人観光客の急増により人気メニューの値上がりが続き、内田さんのいう通り、1,000円以内でラーメンを食べることは珍しくなっています。