永遠を誓い合った夫婦でも、いずれは別れは訪れるもの。それが「離婚」というカタチになることも珍しくありません。その理由はさまざまですが「パートナーの仕事」が端を発するときもあるようです。
今日、離婚してきます…結婚10年、42歳妻、「月収25万円」45歳夫に三行半を突きつけたワケに戦々恐々

給与が低く、しかも家庭を顧みない…すべては「仕事」がいけない

夫婦共働きで、元妻・絵美さんは大輔さんの収入の2倍近く稼いでいたといいます。それでいて、大輔さんはシフト制で、家族の予定と合わせにくく、子ども2人の面倒はすべて絵美さんにおまかせでした。せめて休みの日や夜勤明けに家事を手伝えばいいものの、体力勝負の職場。休みの日は体力回復に努め、起こされるまで寝ていることもしばしば。

 

――経済的に頼りないうえ、家事も育児もすべておまかせ。「子ども3人もいらない!」とよくいわれていましたが、ついに限界に達してしまったんですよね

 

「人の役に立つ仕事がしたい」と介護福祉士になった大輔さん。その想いを絵美さんは知っていました。低収入であることも、シフト制であることも理解したうえで結婚し、家族になったはず。ただ負担だけが増えていく毎日に対し、「仕事だけでなく、家族も大切にできないのか?」と幾度なく投げかけられたことがありましたが、大輔さんは仕事を理由に華麗にスルーしてきたといいます。

 

――うちのような家庭は珍しくないですよね。結局、妻に愛想をつかれたのは、私が至らなかっただけなんです

 

リスクモンスター株式会社が20代から40代の既婚者に対して行った調査によると、「パートナーの仕事に不満がある」と回答したのは夫29.3%に対し、妻41.7%と、妻のほうがパートナーの仕事に対して不満をもっていることが明らかになりました。

 

さらに「パートナーの仕事が原因で離婚したい」と回答したのは、20代では夫12.0%に対し妻15.0%。30代では夫12.0%に対し妻16.0%。40代で夫8.0%に対し妻16.0%。年齢が上がるにつれ、夫婦間の差は開いていきます。

 

また業種では「食品製造業」「小売業」「娯楽業」、職種では「商品企画・開発」「購買・仕入業務」「物流・配送業務」が高い数値を示しました。シフト制であるケースが多く、家族との時間が取りにくい……そのような仕事では不満が大きくなる傾向にあります。

 

果たして、仕事が理由で離婚までしたいという人たちの不満理由は? トップは「給与が低い」で夫46.9%、妻51.1%。さらに夫の不満をみていくと、「休みが少ない」21.9%、「サービス残業・休日出勤がある」18.8%、「勤務時間が長い」15.6%と続きます。一方妻は、「サービス残業・休日出勤がある」21.3%、「福利厚生が不十分」17.0%、「勤務時間が長い」「休みが少ない」がともに14.9%と続きました。

 

夫、妻、多少の違いはあれど、給与以外には勤務時間や勤務体制により「家庭を顧みない」、そんな姿勢が離婚を意識させるといえそうです。

 

[参考資料]

厚生労働省『令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果』

リスクモンスター株式会社『第2回「離婚したくなる夫・妻の仕事」調査』