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NISAは「無限の可能性」を秘めている
本連載では、NISAを最大限活用するためのマニアックな視点で解説を進めています。連載第1回では「個別銘柄よりも投資信託を」、第2回では「NISA口座では分配を受け取らないよう」という内容を紹介してきました。これらは、NISA口座を長期にわたり有効に活用するための徹底した分析から得られた結論です。
筆者が「NISA」の利用法をここまで追求するのはなぜか。それは、NISAが無限の可能性を秘めた「極めて魅力的な制度」だからです。2024年から刷新された新NISAは、投資金額の上限が大幅に引き上げられ、1,800万円まで拡大しました。
しかし、筆者がこれより注目したいのは、従来の制度で5年や20年に限定されていた非課税期間が無期限となった点です。資産運用において、投資期間は長ければ長いほど有利だからです。
新NISAは非課税期間が“無期限”に…資産も“無期限”に増やせる
投資は「サイコロ」に似ている
投資は、常に不確実性がともなうという意味で「サイコロ」に似ています。プラスのリターンが期待できる一方、結果は常に保証されているわけではありません。6面のサイコロを振って3回連続で1が出ることがあるように、短期的には誰でも悪い結果を経験することがあります。
しかし、何度も振り続ければ3回連続で6が出ることもあるでしょう。最終的に、出目の平均値は3.5に収束していきます。投資も同様に、短期(数年)の結果にとらわれず、長期(数十年)で継続することでプラスのリターンを得やすくなります。
「時価1億円」も夢ではない
NISAの非課税期間が無期限化されたことで、理論上は生涯にわたって非課税収入を増やし続けられる可能性が開かれました。投資可能額の上限である1,800万円は簿価基準であり、この金額から時価1億円への成長も十分に実現可能です。
たとえば、上限額の1,800万円を保有した場合、仮に5%のリターンだとすると収入は90万円ですが、NISA口座を効果的に活用し、数十年かけて1億円まで資産を成長させれば、同じ5%のリターンでも500万円もの非課税収入が得られるということになります。
「人生100年時代」といわれる今日、定年後も約40年という長い人生が待っています。老後を見据えると、NISA口座の賢い活用が豊かな暮らしへのカギとなるでしょう。
いくらNISA口座の最適な活用方法を追求しても、数年という短期間では大きな違いは現れません。特別なこだわりを持たずにNISA口座を利用しても、当面は問題ないでしょう。
しかし、小さな工夫の積み重ねは、数十年後には顕著な差となって表れてきます。人生を長期的な視点で見て、より豊かな生活を目指すのであれば、早い段階からNISA口座の効果的な活用方法を習得することは、間違いなく価値のあることです。