学校を卒業以来、苦しいこと、大変なことのほうが多かったであろうサラリーマン人生。ほとんどの場合、定年で区切りとなります。なかには、仕事を辞めるという選択をする人も。そのあとには想定外の事態が待ち受けていることもあるようです。
定年退職の夫を労う、妻と娘。穏やかな祝いの場が…
これまでは家庭を疎かにしてきた。定年まで頑張れたのは家族のおかげ。そのような思いから、大野さんは定年で退職すると決めていたといいます。
最後の出社日。直属の部下のほか、これまで関わってきた後輩も駆けつけて、盛大に送り出してくれたといいます。
――ありがとう、君たちと働けて本当によかった
大野さんの最後のスピーチには、涙を流す人たちも。そして最後は一本締めで、大野さんの会社人生は終わりを迎えました。我ながら有終の美……そう思いに浸りながら、急ぎ気味で自宅へ。家で待っていてくれたのは、妻のほか、すでに家を出たふたりの娘たち。定年まで勤めあげた父親を労おうと、平日にも関わらず、わざわざ集まってくれたのでした。
家族にも恵まれて、本当に幸せ者だ……会社ではなんとか抑えていた涙が、家族を前にして崩壊したといいます。ただ感動のシーンはこれまで。家族で大野さんの定年を祝い、乾杯。家族でお寿司をいただいていたところ、話は定年後の生活に。そこで妻から思いもよらぬ発言が飛び出したのです。