(写真はイメージです/PiXTA)

「下流老人」「老後破産」…なんとも辛い言葉が多くなった昨今。老後に必要なお金、貯められていますか? 厚生労働省『2023年 国民生活基礎調査』、厚生労働省『令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』とともに、日本人の厳しい老後について見ていきます。

平均年収460万円だが…「自分の老後どころではない」

『2022年 国民生活基礎調査の概況』によると、高齢者世帯では「貯蓄がある」と回答したのは80.7%で、「1世帯当たり平均貯蓄額」は1,603万9,000円となっています。

 

「そんなに貯めているのか…」と驚く方もいるかもしれません。一昔前までは、年金もさることながら、退職金が大きく老後を支えていました。しかし退職金の支給額はここ10年で右肩下がり。「退職金は一切出ない」という会社も珍しくなくなりました。

 

厚生労働省『令和5年分 民間給与実態統計調査』によると、労働者の1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は「年収460万円」です。月の手取りでは30万円ほどになります。

 

単身者なら一定額は貯金できるかもしれませんが、多くの場合、子どもの教育費や親の介護資金など、「自分の老後どころではない」支出が長期的な資産設計を妨げます。

 

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