ドラマや映画でみた、きらきらとした大都会・東京での暮らし。そんな毎日に憧れて、上京してきたという人も少なくないでしょう。そしてまさに夢のようなラグジュアリーな生活を手にしてたエリートも。しかし、そんな成功者でも不平不満はあるようです。
年収3,000万円の37歳エリートサラリーマン、港区・1億2,000万円の高級タワマンをフルローン購入。「東京タワー」を望む圧倒的勝ち組ライフも「引越しわずか3日」で後悔したワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

タワマン引越し3日で覚えた違和感の正体

現在、山本さんが暮らすタワマンは、当時の価格で1億2,000万円の1LDK。フルローンで購入したといいます。築10年の中古物件ではあるものの古さは一切なし。駅徒歩1分とアクセスが抜群だったこともポイントでした。さらに購入の決め手となったのが窓からの眺望。

 

――ビルとビルの合間になるんですが……ほらあそこに

 

窓から見えるのは東京タワー。まさに憧れていた東京での暮らしがここにありました。圧倒的勝ち組ライフを手に入れた山本さん。不満のひとつもない毎日を送っているかと思えば、意外にも不満はこのマンションにあるといいます。

 

――土地柄、外国人が多いんですよ

 

大声で騒いだり、共有スペースにモノを置いたりなど、管理規制違反がたびたび起こり、管理組合とたびたびトラブルになっているのだとか。

 

――最近は中国からの人が増えていると聞きますよね

 

今年6月、24年中に国外に移住する中国富裕層が過去最多になるという英コンサルティング会社、ヘンリー・アンド・パートナーズの予測が報じられました。中国経済の不透明感が増していること、国内で富裕層への締め付けが強化されていることなどが要因とされています。

 

その影響もあるのでしょうか。山本さんが暮らすタワマンでも外国人の割合が増えるに従い、隣人トラブルが増加傾向にあるというんです。

 

――引っ越してきて3日くらいで違和感を覚えましたよね。まさか都心のタワマンで隣人に悩まされるとは……想定外でした

 

マンションリサーチ株式会社が直近1年以内に所有権移転があった東京都中央区のタワマン(販売価格1億円以上)を調査したところ、外国人比率は約30%。外国人の保有率の上昇はタワマン全体というわけではなく、一部地域に偏っているとしています。

 

山本さんの暮らす地域は、もともと外国人が多く住む街。ただ日本の文化、生活習慣に合わせようという人が多かったといいます。しかし、最近は自分たちの文化や習慣を優先しようとする外国人が増えているように感じると山本さん。そんな状況に対し、以前嫉妬の対象だった同級生からこんなひと言。

 

――本当の金持ちは高いところには住まないんだよ。タワマン自慢をする金持ちの動画をみた!? あれは単なるパフォーマンスじゃないか。実際はきっと落ち着いた低層のマンションに住んでいるよ

 

本当の金持ちという言葉に少々カチンときた山本さんですが、来年、第一子が誕生予定。そのタイミングで、タワマン暮らしからは卒業を予定しているといいます。

 

[参考資料]

東京カンティ『2023年 タワーマンションのストック数(都道府県)』

マンションリサーチ株式会社『【追加調査】湾岸タワーマンションを買っているのは誰なのか?』