(※写真はイメージです/PIXTA)

※本稿は、シニアリサーチストラテジスト・相馬詩絵氏(三井住友DSアセットマネジメント株式会社)による寄稿です。

2024年11月の注目イベント

■米国では、11月5日に大統領選挙、議会選挙が行われます。共和党候補のトランプ前大統領は、輸入品への関税の引き上げ、移民政策の厳格化といった保護主義的な政策を掲げている一方、民主党候補のハリス副大統領は食料品価格の調整や住宅購入支援政策など、低中所得層へアピールする姿勢をとっています。10月以降、トランプ前大統領が優勢であるという見方も強まりましたが、依然不透明な状況が続いています。また、実際の政策運営にあたってはいわゆる「ねじれ議会」が生じるかも注目されるため、今後のインフレや景気動向を見る上では、議会選挙の結果も重要と見られます。

 

■11月6~7日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は10月14日の講演で「利下げペースについて一段と慎重になる必要がある」と発言しました。緩やかな利下げ観測が高まる中で、利下げ幅に加え、パウエル議長の記者会見が注目されます。

 

■日本では、15日に7-9月期の実質GDPが公表されます。所得の伸びを受けた個人消費の堅調さなどを背景として、4-6月期(前期比年率+2.9%)に続きプラス成長が見込まれますが、災害などの下押し要因も懸念されています。日銀による利上げのタイミングを見通す上でも、日本経済の回復度合いが注目されます。

 

【図表】各国・地域の経済指標、金融政策決定会合等イベントの予定(2024年11月)

 

(2024年10月29日)

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『最大の注目材料は「米大統領選挙」 24年11月の政治経済イベント一覧【解説:三井住友DSアセットマネジメント・シニアリサーチストラテジスト】』を参照)。

 

相馬 詩絵(そうま・ふみえ)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社

シニアリサーチストラテジスト

 

 

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