同じサラリーマンだったが…勝ち組と負け組、20年で3,000万円の年金差
現役時代の給与差は、定年後も続いていきます。老後の生活のベースとなる公的年金には、国民年金に由来する老齢基礎年金と、厚生年金に由来する老齢厚生年金があります。そのうち老齢厚生年金は現役時代の給与ほどではありませんが、その給与によって支給額が変わります。
厚生労働省『令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、老齢厚生年金の平均受給額は、併給の老齢基礎年金と合わせて14万3,973円。65歳以上に限ると、男性が16万7,388円、女性が10万9,165円です。
受給額の分布をみていくと、元サラリーマンに限ると月10万円未満は8%弱。一方、月22万円以上は9.54%。脱サラなどして途中で厚生年金から脱退しているケースも考えられますが、どちらにせよ一度はサラリーマンという道を歩みながらも、下位10分の1では年金月10万円に満たず、上位10分の1では月22万円以上。1年間で150万円、10年間で1,500万円、20年で3,000万円……最上位層と最下位層で、こんなにも大きな年金差が生じます。
【老齢厚生年金受給者の年金受給額分布】
~10万円未満:22.72%(7.97%/47.53%)
10万~12万円未満:13.51%(4.39%/25.72%)
12万~14万円未満:11.70%(10.80%/13.46%)
14万~16万円未満:12.17%(14.82%/6.97%)
16万~18万円未満:13.12%(18.00%/3.54%)
18万~20円未満:12.01%(17.29%/1.63%)
20万~22万円未満:8.30%(12.16%/0.73%)
22万~24万円未満:3.98%(5.86%/0.29%)
24万~26万円未満:1.68%(2.48%/0.10%)
26万~28万円未満:0.58%(0.87%/0.03%)
28万~30万円未満:0.14%(0.22%/0.01%)
30万円以上:0.01%(0.11%/0.01%)
※数値左より全体(男性/女性)