東京に限らず、大阪でも都心の新築マンションの平均価格は、驚異の億超え。そんな高い買い物を誰がしているのか……と思えば、たとえばDINKsと呼ばれる子どものいない夫婦。普通の会社員でありながら、夫婦力を合わせてタワマンを購入しているわけです。しかし、昨今、余裕に見えていたタワマン生活に暗雲が立ち込めているといいます。
2人で「年収1,500万円」の子のない夫婦…「1億2,000万円のタワマン」を余裕で購入のつもりが一転、「ローン破産の危機」に右往左往するワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

東京23区も大阪市内も…新築マンション平均億超え

株式会社マーキュリー『月例新築マンション動向2024年10月号(2024年7月度分譲実績)』によると、東京都23区の供給数は1,396戸に対し、平均価格は1億1,786万円、平均坪単価は568.4万円でした。

 

東京23区:1,396戸/1億1,786万円/568.4万円

東京都下:257戸/5,533万円/356.1万円

横浜市・川崎市:315戸/7,338万円/372.0万円

神奈川県下:220戸/6,941万円/344.3万円

埼玉県:256戸/5,755万円/308.8万円

千葉県:287戸/5,721万円/276.6万円

※数値左から供給戸数/平均価格/平均坪単価

 

駅別供給数トップは「小岩」で197戸。「中野」160戸、「浅草」109戸、「高田馬場」90戸、「相模大野」85戸と続きます。

 

関西圏の主要エリアをみていくと、大阪市が供給数303戸に対し、平均価格は1億0,569万円。北摂エリアは供給54戸に対し、平均価格は5,601万円。大阪・神戸間が供給174戸に対し、平均価格は5,365万円、京都市は供給45戸に対し、平均価格は7,164万円です。

 

駅別供給数トップは「稲野」「住道」でともに138戸。「名谷」110戸、「大阪」106戸と続きます。

 

首都圏でも関西圏でも新築マンションの高騰が顕著になっていますが、平均価格を押し上げているのがタワーマンション、通称タワマン。一般的に20階以上、高さにして60メートル以上の超高層マンションのことを指しますが、その資産性の高さから周辺の物件よりも2~3割程度高く販売されるのが一般的です。

 

アットホーム株式会社が全国の加盟店を対象に行った『不動産のプロに聞いた!「資産性の高いマンションか見極めるポイント」ランキング』によると、マンションの資産性、プロが注目する周辺環境としては、トップが「最寄り駅との距離」。実にプロの7割以上が、「駅からの距離でマンションの資産性は決まる」と回答しています。

 

昨今のタワマン、駅前再開発とともに語られることが多く、駅からの距離は申し分なし、という物件が多数。駅直結、というプレミアムなタワマンも多くあります。当然、販売価格も高くなり、東京23区や大阪市内では億超えという現象が起きています。