多様性の時代といわれるものの、無意識に「こうあるべき」という思い込みに縛られがち。そしてその思い込みに、人生を大きく左右されることも珍しくありません。
やっと終わりました…年金月13万円・95歳義母の介護をやり遂げた69歳嫁、「今日の晩御飯は?」と無邪気な75歳夫をみて悟った「さらなる悲劇」 (※写真はイメージです/PIXTA)

無意識の思い込みは根深い

内閣府男女共同参画局『令和4年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究』では、全国の男女20~60代に性別役割について「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」の4段階で質問。男女ともに上位に入った8項目のうち7項目は、男性のほうが高い割合になりました。

 

【性別の役割に対する考え】

■男性上位5項目

1位「男性は仕事をして家計を支えるべきだ」48.7%

2位「女性は女性らしい感性があるものだ」45.7%

3位「女性は感情的になりやすい」35.3%

4位「デートや食事のお金は男性が負担すべきだ」34.0%

5位「育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべきではない」33.8%

 

■女性上位5項目

1位「男性は仕事をして家計を支えるべき」44.9%

2位「女性には女性らしい感性があるものだ」43.1%

3位「女性は感情的になりやすい」37.0%

4位「育児期間中の女性は重要な仕事を担当すべきではない」33.2%

5位「女性は結婚によって、経済的に安定を得るほうがよい」27.2%

 

つまり男性のほうが「~べき」というものに捉われている傾向にあるといえますが、一方で女性が決して「~べき」から自由というわけではありません。

 

たとえば「男性は結婚して家庭を持って一人前だ」について「そう思う」と回答したのは、男性が30.4%、女性が17.9%。若い人ほど、そのような考えを持つ人は少なく、20代では皆無とも思えますが、実際は、20代男性で26.7%、20代女性で12.8%、8人に1人が「そう思う」と回答。世代を通して、「~べき」という思い込みは、根深いものがあります。

 

*「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計