医師は比較的所得水準が高いですが、日々の診療や研究などにより、節税対策や資産形成について後回しにしている人も多いでしょう。しかし、所得水準が高い医師こそ適切な節税方法を取り入れることで、税負担軽減や、将来の資産形成への大きな効果を得ることができます。本コラムでは、医師が手軽に取り組める節税方法や長期的な資産形成に役立つ手法について詳しく解説します。限られた時間の中で最大限の効果を得るために、ぜひ参考にしてください。

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医師が節税対策を行うとよい理由

(画像:PIXTA)
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そもそもなぜ医師が節税対策を行うとよいのでしょうか。主な理由は以下の2つです。

 

・所得水準が高いため節税効果が大きい
・節税をしながら資産形成もできる場合がある

 

所得水準が高いため節税効果が大きい

1つ目の理由は、医師は一般的に所得水準が高く、大きな節税効果を得られることが挙げられます。所得税は累進課税制度に基づき、所得が増えるほど税率が上がる仕組みになっているため、高所得者の税負担は相応に大きくなります。適切な節税対策をすることで、この負担を軽減できる場合があります。

所得税の計算や累進課税については以下の記事で詳しく解説しています。

 

【関連記事】【年収別の税金早見表付】年収別の所得税率はいくら?節税方法も合わせて解説

 

節税をしながら資産形成もできる場合がある

2つ目の理由は、節税対策をしながら資産形成もできる場合があるということが挙げられます。それが教育資金や老後資金などを確保することにつながります。

 

昔から「医師の子どもは医師になる確率が高い」と言われています。2024年8月9日に行われた第56回日本医学教育学会学術大会にて、医学部生のうち3分の1は親が医師であると発表されています(出典:日経メディカル)。しかし、医師になるための教育費用は高額になります。また、医師になるには大学の医学部で6年勉強し、その後も臨床研修などで経験を積む必要があるなど、実際に収入を得られるまでのスタートが遅くなります。

 

そこで、節税対策と資産形成を同時に行うことにより、税負担を減らしつつ子どもの教育資金や老後のための資金を効率的に確保することが可能になります。

 

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