稼ぐ妻を夫が称賛も「妻の収入>夫の収入」は恥ずかしいこと?
男女の給与差。そこには「男は仕事、女は家事」という前時代的な考えが根深いということもあるでしょうか。女性の正社員率がいわゆる結婚適齢期を境に落ち込むのは、結婚・出産・子育てのなかで、女性のほうが主体的に行うケースがいまだに多い、ということのあらわれといっても差し支えないでしょう。
そんな古い考えのせい(!?)で、見知らぬ人と言い合いになったという田中大輔さん(仮名・42歳)。それは大学時代からの友人数名と食事を楽しんでいたときのこと。話題は大学時代の思い出話から仕事のこと、さらにはお互いの奥さんのこと、子育てのことに及んでいったといいます。
そのなかで大輔さん、奥さんの自慢話。
――うちの奥さんはすごい
――年収は早々に大台にのっちゃっているから
――俺のほうが家事をやらなきゃいけないんだけど『お互い働いているのだから半々で』と変に頑固で
そんな話を盗み聞いていたのでしょうか、隣の席にいた60代くらいの男性グループから
――女のほうが稼いでいるんだよ、あの家
――男として恥ずかしくないのか
などと、田中さんを揶揄する声が聞こえてきたといいます。そこでイラッとしたという田中さん
――うちは妻のほうが稼いでいますが、それが何か?
――別にダメじゃないし、恥ずかしくないし
と言い返したといいます。そこからは罵声の浴びせ合い。しかし店のギャラリーは田中さんを支持するばかりだったようで、居づらくなった60代男性グループはお会計をして出ていき、残った田中さんグループには(控えめの)拍手が送られたとか。
大企業で働く田中さんの月収は45万円、年収は800万円ほどだといいます。ちょうど大企業で働く大卒サラリーマンの平均ほど。対して田中さんの奥さんは2つ年上で、働いているのは同じく大企業。しかも若く課長に抜擢され、給与は田中さんよりも300万~400万円ほど多いのだとか。
――忙しいはずなのに、仕事に家事に子育てに、手を抜かない。本当、尊敬します