不動産投資を検討するうえで、不動産の収益性を示すキャップレートについてきちんと理解しておく必要があります。そこで本コラムでは、キャップレートとはなにか、表面利回り・実質利回りの違い、不動産投資におけるキャップレートの考え方を解説します。不動産投資を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

キャップレートの調べ方

(画像:PIXTA)
(画像:PIXTA)

 

キャップレートを調べる方法は主に次の3つの方法があります。

 

  • 不動産の収入・支出明細から計算
  • 類似物件から計算
  • キャップレートの公開サイトを活用して計算

 

不動産の収入・支出明細から計算

キャップレートは不動産の家賃収入と支出の金額が事前に分かれば計算できます。日本最大規模の不動産鑑定・コンサルティング機関である一般財団法人日本不動産研究所の不動産投資家調査では、各地域のキャップレートの相場が公開されているため、計算結果と相場感を比較することもできます。また、不動産鑑定士に依頼することで算出をしてもらうことも可能です。

 

類似物件から計算

購入物件の家賃収入や支出の金額がわからない場合は、条件が近い類似物件の取引価格と家賃を調べて自身で計算することもできます。具体的な調べ方として、物件の取引価格は国土交通省のWEBサイト「不動産情報ライブラリ」、家賃は賃貸物件検索サイトから調べることができます。なお類似物件を選ぶ際は、立地や築年数、駅までの距離、間取り等できるだけ近い条件で計算し、あくまで参考程度として考えましょう。

 

キャップレートの公開サイトを活用して計算

キャップレートを公表しているサイトからその場所のキャップレートを調べることが可能です。たとえば「CaprateMap」というサイトでは、マップ上で賃料やキャップレート等、過去からの推移を確認できます。しかし、検討している物件とまったく同一の条件で運用されたわけではないので、地域環境の変化や時期に応じた補正が必要です。