不動産担保ローンのおまとめローンは、複数の借り入れを1つにまとめることで、返済を簡素化し、金利負担を軽減する手段です。しかし、初めてこの仕組みを利用する方にとっては、具体的なメリットやデメリットなどがわかりにくいと感じるかもしれません。そこで本コラムでは、不動産担保ローンのおまとめローンの基本を解説し、どのような人に向いているのか、借り換え時の注意点についても詳しく紹介します。

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不動産担保ローンのおまとめローンとは?

(画像:PIXTA)
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不動産担保ローンのおまとめローンとは、不動産を担保にして複数の借り入れを1つの借入先にまとめることで、金利の低減や返済の簡素化を図るためのローン商品です。不動産担保ローンの融資金を過去の借り入れの返済に充てることで、ローンを一本化します。例えば、カードローンや消費者金融からの高金利の借り入れを、より低金利の不動産担保ローンに統合することで、毎月の返済負担を大幅に軽減できます。

 

具体的には、最長30年の返済期間で最大1億円までの融資が可能なローンや、住宅ローンが残っているマンションでも第二抵当権での融資が可能なローンもあります。このように、不動産担保ローンのおまとめローンは、借り入れの効率化と返済負担の軽減を同時に実現する、現代の金融ニーズに適した商品と言えるでしょう。

不動産担保ローンのおまとめローンのメリット

(画像:PIXTA)
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不動産担保ローンのおまとめローンには、借り手にとって以下のような魅力的なメリットがあります。

 

  • 低金利での借り換えが可能になる
  • 月々の返済額を抑えられる
  • 返済先を1つに絞ることで管理が楽になる

 

低金利での借り換えが可能になる

不動産担保ローンのおまとめローンの最大のメリットは、低金利での借り換えが可能になることです。不動産を担保として提供することで、通常の無担保ローンよりも低い金利で借り入れることができます。例えば、カードローンや消費者金融からの借り入れを不動産担保ローンに借り換えることで、年利15%程度の高金利ローンから、年利3%程度の低金利ローンへの移行が可能になる場合があります。

 

また、多くの金融機関では、借入額や返済期間に応じて金利が変動する仕組みを採用しています。そのため、より大きな金額を長期間借り入れる場合、さらに有利な金利条件を得られる可能性があります。

 

月々の返済額を抑えられる

不動産担保ローンのおまとめローンでは、低金利での借り換えに加え、返済期間を長く設定することで、月々の返済額を大幅に抑えることができます。多くの金融機関では、最長30年程度の長期返済期間を設定しています。これにより、借入金額が大きくても、月々の返済額を比較的小さく抑えることが可能です。月々の返済額が減少することで、日々の生活にゆとりが生まれます。ただし返済期間は長くなります。

 

返済先を1つに絞ることで管理が楽になる

返済先が1つになることで、複数あった返済日や返済額の管理が一元化されます。毎月異なる日に複数の返済をする必要がなくなり、一度の手続きですべての返済が完了するため、残高不足など返済漏れのリスクを大幅に減少させ、延滞などのトラブルを防ぐことができます。

 

また、家計管理の観点からも大きなメリットがあります。毎月の返済額が一本化されることで、全体的な金銭管理がしやすくなります。そのため、将来の資金計画も立てやすくなり、貯蓄や投資などの長期的な資産形成にも取り組みやすくなります。心理的な面でも、複数の借り入れがあることによる精神的なストレスが軽減されます。

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