株価暴落で大パニック!しまいには陰謀論まで口にする始末
前出の調査結果に戻ると、新NISAがきっかけに投資を始めた人の65.6%が新NISAの運用成績に対して不満を感じているとか。さらに既存投資層と比較すると、約37ポイントの差があるといいます。
その要因として、新NISAがきっかけの層は、半年から2年という短期間で利益が出るものと想定している割合が46.0%と多く、10年以上と長期運用を考えている人は21.2%。これは既存投資層と比較して2割弱少なくなっています。
小林さんも、新NISAをきっかけに投資を始めたものの「すぐに儲かるかと思っていた」と不満気味。
――いくら投資してるの?
――100万円くらい
――それだと、すぐに効果を感じるのは難しいかもね
そんなアドバイスを同僚から聞いた小林さん。まず投資枠いっぱいに株式を買い、さらにNISA口座以外でも投資をスタート。投資初心者でありながら、少々振り切った行動に出て、同僚を唖然とさせたといいます。
そんなときに起こったのが、先日の大暴落。投資歴の長い人のなかでもパニックになった人もいたほどのインパクトがありましたが、投資歴3ヵ月ほどだった小林さんも大パニック。
――俺の、俺のお金が、どんどん消えていく
――銀行なんて信じるんじゃなかった! これは誰の陰謀だ!
陰謀論まで唱える始末。さらに、そんな小林さんの巻き添えをくったのが同僚。「お前が新NISAなんていうから!」と、完全にとばっちりを受けたといいます。
このような騒動は1週間ほど続き、最近は小康状態だといいます。
今年初めにスタートした新NISA。大幅な制度拡充で、“政府も勧めている”という安心感があったのでしょう、多くの人が新NISAをきっかけに投資デビューを果たしました。しかし「お金が短期で増やす/増える」と考えている人が多く、今回の大暴落の際にもパニックを起こした人も多かったようです。
今からでも、投資との向き合い方を学んだほうが身のためといえるかもしれません。
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