テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、マネーリテラシーと年収・貯蓄額の関係を分析する目的で、20歳以上の男女782名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、性/年代別のマネーリテラシーの傾向や、年収/貯蓄額との相関関係が見えてきました。
なんと「4人に1人」が貯蓄額2,000万円以上!金融知識と資産形成の関係とは?【マネーリテラシ―評価テストの結果を発表】 (※写真はイメージです/PIXTA)

3.スコア最上位層の25.5%が貯蓄額2,000万円以上、47.1%が貯蓄額1,000万円以上

次のグラフでは、マネーリテラシーの客観評価別に貯蓄額分布をまとめています。

 

[図表8]貯蓄額分布(マネーリテラシーの客観評価別)
[図表8]貯蓄額分布(マネーリテラシーの客観評価別)

 

貯蓄額2,000万円以上の人が最も多いのは、マネーリテラシーの客観評価が「とても高い」人(スコア最上位層)で25.5%でした。貯蓄額1,000万円以上が最も多いのもこの層で、47.1%となっています。

 

また、貯蓄額10万円未満は、マネーリテラシーの客観評価が「やや低い」人で18.1%、「とても低い」人で17.5%と高い割合です。これら層は「わからない/答えたくない」と回答した割合も多く、それぞれ32.5%/51.3%となっています。

 

このように、マネーリテラシーの客観評価が高いほど、貯蓄額が多い人が増えるという傾向が見られました。年収よりもこの傾向は明確に出ており、マネーリテラシーは貯蓄額に影響しやすいといえそうです。

 

【参考情報】マネーリテラシーの客観評価(貯蓄額別)

次のグラフは、貯蓄額別にマネーリテラシーの客観評価を集計したものです。

 

[図表9]マネーリテラシーの客観評価(貯蓄額別)
[図表9]マネーリテラシーの客観評価(貯蓄額別)

 

このグラフの「とても高い/高い」の割合を合計すると、以下のようになります。

 

  • 10万円未満        :10.1%
  • 10万円~50万円未満    :34.4%
  • 50万円~100万円未満  :27.9%
  • 100万円~500万円未満   :32.7%
  • 500万円~1,000万円未満   :45.8%
  • 1,000万円~2,000万円未満:51.6%
  • 2,000万円以上       :61.5%
  • わからない/答えたくない:15.9%

 

このように、貯蓄額が多くなるとともにマネーリテラシーの客観評価が高い人が増える傾向がわかります。特に「10万円未満」と「10万円~50万円未満」の差が19.5%と非常に広く、少額でも貯蓄がたまってくると、金融リテラシーに対する意識が高まりやすいと推測されます。

 

なお、「わからない/答えたくない」と回答している層は、マネーリテラシーの客観評価が貯蓄額10万円未満の層と似たような分布となっています。貯蓄額に関しては無回答者が207名と多いですが、これらの人は、貯蓄額10万円未満の人と属性が近いといえるかもしれません。