庶民にとって、人生で最も高い買い物のひとつであるマイホーム。少し無理してでも叶えたい夢ではあるものの、その少しの無理が破産を招くかもしれない時代が到来しようとしています。
〈手取り月26万円〉〈ローン返済月14万円〉…ちょっと無理して「新築マンション購入」の30代幸せ家族、まさかの破産を招く「残念な理由」 (※写真はイメージです/PIXTA)

年収いくらであれば「マイホーム購入」を実現できるのか?

国土交通省『令和5年住宅市場動向調査』によると、賃貸住宅入居世帯(三大都市圏)の平均世帯年収は492万円、家賃は平均月7万8,7379円、共益費は平均4,614円でした。一方で新築住宅購入者の平均世帯年収は住宅の種類で異なりますが、700万~850万円ほどです。また中古住宅購入者の平均世帯年収は新築購入者よりも200万円ほど低く、また購入価格も2,000万円ほど安くなっています。

 

【新築住宅】

◆注文住宅

世帯主年齢:40.1歳

世帯年収:808万円

購入資金:5,527万円

返済期間:建築32.7年/土地34.4年

◆分譲戸建て住宅

世帯主年齢:36.6歳

世帯年収:721万円

購入資金:4183万円

返済期間:29.7年

◆分譲マンション

世帯主年齢:39.9歳

世帯年収:839万円

購入資金:4,526万円

返済期間:28.0年

 

【中古住宅】

◆戸建て

世帯主年齢:44.8歳

世帯年収:623万円

購入資金:2,397万円

返済期間:26.1年

◆マンション

世帯主年齢:46.2歳

世帯年収:667万円

購入資金:2,556万円

返済期間:26.2年

※世帯主年齢、世帯年収、購入資金は一次取得に限る

 

住宅購入者の平均年齢は30代の後半から40代の前半あたり。初婚年齢や第1子の誕生年齢から考えると、ちょうど第1子が就学する前後でしょうか。

 

――子どもが小学生になる前に

 

ライフステージが変化するタイミングで、住宅購入を検討するケースが多いことが伺えます。

 

また世帯年収だけでみていくと、600万円程度になると中古住宅の購入を検討するようになる、800万円程度になれば新築住宅の購入を検討するようになるといったところ。厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』でサラリーマンの給与をみていくと、30代後半で年収580万円、40代前半で630万円。夫婦共働きであれば、年収150万~200万円程度プラスとなったら、「よし、家を建てるぞ!」となりそう……そんな家族の姿がみえてきました。

 

【年齢別「サラリーマンの平均給与」】

20~24歳:23.2万円/359.5万円

25~29歳:27.1万円/449.8万円

30~34歳:30.7万円/516.7万円

35~39歳:34.5万円/580.8万円

40~44歳:38.0万円/631.3万円

45~49歳:40.6万円/670.9万円

50~54歳:42.8万円/707.2万円

55~59歳:44.1万円/725.5万円

60~64歳:37.2万円/571.5万円