新規プロジェクトに抜てきも不安…頼りになる上司だと思って付いていったが
――裏切られた
悲痛な思いをつづる健太さん(32歳)。新しいプロジェクトメンバーに抜てきされたものの、やることのほとんどが未経験。そのような状況に不安を吐露したところ、「不安に思うことはない。分からないことがあればサポートする」と、上司のチーム長(43歳)は力強く言ってくれたとか。
「この人に付いていけば大丈夫」と思った健太さん。分からないことがあればチーム長に聞き、無我夢中になりながら、少しずつプロジェクトを進行していったといいます。しかし、ある日、大きなミスが勃発。起こしたのは健太さんではあるものの、最終的に判断を下したのは上司でした。いずれにせよ社長にきちんと報告をしなければならなくなったといいます。
社長報告の際に呼ばれた健太さん。このような場には上司だけが出席するのが通例ですが、なぜか「同席して」と上司。報告の場では健太さんが事の顛末を説明し、社長からの叱責は健太さんに集中。上司は知らん顔で、「このたびはXX(健太さんの名字)が申し訳ありませんでした」と、すべての責任が健太さんにあるような言い方で報告会は終了しました。幸い、健太さんにおとがめはありませんでしたが、「今度からは気を付けような」と言い放つ上司。あまりに理不尽な対応に「裏切られた」と不信感しかありません。
このことがあった次の日から、出社しようにも体が思ったように動かず。また通勤電車に乗ろうとすると動機が激しくなり出社できず。病院では強い不安・ストレスによるうつ病との診断。休業することになったといいます。
株式会社manabyが行った調査によると、うつ病経験者で仕事でイライラした経験があるのは96.9%。そのなかで最多は「上司や同僚、取引先などからの理不尽な言動や対応」で32.3%。「急な変更や予定通りに仕事が進まないなど、仕事でのトラブル」が10.2%、「仕事量や残業が多いなど、働き方」が9.3%、「給料が少ない・ボーナス等の待遇などの不公平な評価」が8.8%、「無駄なミーティングが多い・単純作業ばかり等、仕事内容」が7.1%と続きました。
また、これらに対しての対応として「ひたすら耐えた」が最も多く32.7%。自分のなかだけで処理しようとして、結果的に心を病むことになってしまったようです。