今こそ「投資は長期目線が大事」の意味を再確認
今回のような暴落が起きると、一部の投資家(特に新しく投資を始めた人)は怖くなって株を手放したり、積み立てをやめたりしてしまいます。しかし本来暴落したときこそ、安く買えるチャンスでもあります。
とくに今回のように9月にアメリカの金利が下がるということがほぼ確定しているとしたら、金利が下がれば株価は上がる可能性があるため、”今こそアメリカ株の仕込み時”といえるかもしれません。また積立投資はドルコスト平均法を活かすことができる投資法としてもよく知られています。
ドルコスト平均法とは、一定の購入金額を積み立てることで、今回のように暴落して株価が安いときはたくさん買うことができ、株価が高騰しているときは少なく買うことで購入平均単価を平準化させることができ結果的に長期的な資産形成に効果がある方法です。
新NISAを始めたほとんどの人は、短期的な利益ではなく、長期的な目線で投資を考えていると思います。だからこそ、今回のような一時的な暴落に踊らされることなく、淡々と積み立てをしていくことが大切なのです。
ご相談者であるFさんも、現在市場で起きていることを正しく理解されました。また、特に焦る必要もなく引き続き積み立て投資を継続すればいいと思っていただけました。
なぜ投資をしているのか、投資のロードマップを作るために「ライフプラン」の活用を
今回のような暴落によって、誤った判断をしないためのひとつの方法として、ライフプランの作成をお勧めします。
投資の目的を意識することで、長期的な目線で投資を捉えることができるようになります。多少暴落が起きたとしても、目的さえ見失わなければ、投資のゴールに向けてただひたすら積み立てをすればいいという気持ちになります。投資をしたその先の未来に希望すら持てるかもしれません。
最後に、投資にまつわる有名な逸話をひとつ紹介します。ある会社の株で最も多く利益を得た人は、”株を買ったことを忘れていた人”と”株を持っている間に亡くなってしまった人”だったらしいのです。日々動く株価に一喜一憂するのではなく、いつか上がるだろう、くらいの気持ちで投資に取り組んだほうがいいのかもしれません。
松本 耕太郎
ファイナンシャル・プランナー