今年に入って「定額減税」や「新紙幣発行」など、お金に関わる大きな変化が起きていますが、同時にこうした状況に乗じた詐欺被害も増加しています。詐欺の手口は非常に巧妙で、「自分は騙されないので大丈夫」と思っていても、高齢の親や子どもなど自分以外の家族がいつの間にか被害者になってしまう可能性もあります。そこで本記事では、最近の事例を含めた各種詐欺の手口とその対策について、村井美則FPが解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
定額減税や新紙幣の詐欺の手口
定額減税に関連した詐欺被害の多くは、犯人が国税庁・税務署・役所・金融機関の職員と名乗って被害者に近づいてきます。電話やメールで銀行の口座情報を聞き出そうしたり、還付手続きのためとウソを言ってATMで振込指示をしてきたりするケースもあります。
たとえば以下のような巧みな話術で騙してきます。
「定額減税の還付金がありますから、今日中に手続きしてください」
「過去に働いていた間の超過納税分の還付があります」
「定額減税の払戻しが〇〇円で、後ほど銀行の職員に連絡させます」
「定額減税の支払期限が近づいているので払い戻しの手続き方法をお伝えします」
「近くのキャッシュコーナーで払戻しの書類作成ができます」
「現金でお返ししますので、キャッシュカードを持って金融機関に行ってください」
「ATMに着いたらこの番号に電話をしてください」
「〇曜日に還付金が振り込まれるので、それより前にカードや通帳を使うと手続きがブロックされるので使わないようにしてください」
「過去に働いていた間の超過納税分の還付があります」
「定額減税の払戻しが〇〇円で、後ほど銀行の職員に連絡させます」
「定額減税の支払期限が近づいているので払い戻しの手続き方法をお伝えします」
「近くのキャッシュコーナーで払戻しの書類作成ができます」
「現金でお返ししますので、キャッシュカードを持って金融機関に行ってください」
「ATMに着いたらこの番号に電話をしてください」
「〇曜日に還付金が振り込まれるので、それより前にカードや通帳を使うと手続きがブロックされるので使わないようにしてください」
このようにATMに向かわせる手口のほかにも、「差し押えを行う」、あるいは「還付金の振込先等の入力」を求める旨のメールやショートメッセージが送られてきたり、国税庁やホームページになりすました偽のホームページへ誘導されたりするケースもあります。
このほかに、今年7月3日の新紙幣発行に関連した詐欺も横行しています。
「従来の紙幣は使えなくなるので回収し、新紙幣と交換します」
「古い紙幣を振り込めば、新しい紙幣に交換するので口座に振り込んでください」
「ATMで紙幣を使えるか調査を行っているので、協力してください」
「その新紙幣は偽札なので交換しましょう」
「職員が自宅まで古いお札の交換に行きます」
「国が新紙幣の発行枚数を決める調査をしているので、旧紙幣を自宅で保管していれば職員に預けてください」
「古い紙幣を振り込めば、新しい紙幣に交換するので口座に振り込んでください」
「ATMで紙幣を使えるか調査を行っているので、協力してください」
「その新紙幣は偽札なので交換しましょう」
「職員が自宅まで古いお札の交換に行きます」
「国が新紙幣の発行枚数を決める調査をしているので、旧紙幣を自宅で保管していれば職員に預けてください」
このようなひどいデマ情報を流すほか、巧みな話術を用いてお金を搾取しようとします。もちろん、新紙幣が発行された後も旧紙幣は使えます。そして、金融機関や行政の機関が旧紙幣から新紙幣への交換を求めることは絶対にありません。