大学を卒業していても、就職するのが非常に厳しかった就職氷河期。いまの40代~50代前半の人たちですが、なかには、なんとか就職したものの、そこで人生が大きく狂ったケースも珍しくないようです。
生まれる時代が悪かったな…2000年大学卒・47歳男性「15年の引きこもり生活」から脱出も、あまりに無残な給与額【氷河期世代の実情】 (※写真はイメージです/PIXTA)

47歳・就職氷河期世代の再出発

47歳の再就職で、新たな一歩を歩もうとしている田中誠さん(仮名・47歳)。一見すると、未来のあるよい話のように感じますが、そうでもないといいます。

 

大学を卒業したのは2000年。いわゆる就職氷河期といわれている時代。就職氷河期は、バブル崩壊後に雇用環境が悪化し、大卒でも就職難だったとされる時代。日本長期信用銀行と、日本債券信用銀行が国有化されるなど、金融危機がいわれていた1998年以降は一段と悪化し、特に2000年が就職難のピークといわれる頃です。

 

厚生労働省・文部化科学省『大学卒業予定者の就職内定状況調査』によると、2024年3月大学卒業者の就職率(同年4月1日現在)は98.1%。就職氷河期とされる頃は90%台前半で、2000年は一番落ち込んでいます(関連記事:『【早見表】大卒就職率…1997年~2024年/男女別』)。

 

大卒就職率が90%後半まで回復したのは2005年のことで、ここで10年以上も続いた就職氷河期は終焉を迎えます。その後、リーマンショック時に氷河期同様に90%前半まで落ち込みましたが、3~4年ほどで回復。昨今は90%台後半で推移しています。

 

【大卒就職率(3月卒/同年4月1日現在)の推移】

1996年4月:93.5%

1997年4月:94.5%

1998年4月:93.3%

1999年4月:92.0%

2000年4月:91.1%

2001年4月:91.9%

2003年4月:92.8%

2004年4月:93.1%

2005年4月:93.5%

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2009年4月:95.7%

2010年4月:91.8%

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2016年4月:97.3%

2017年4月:97.6%

2018年4月:98.0%

2019年4月:97.6%

2020年4月:98.0%

2021年4月:96.0%

2022年4月:95.8%

2023年4月:97.3%

2024年4月:98.1%