どんなに優秀な学生でも、社会人とは生きている年数や経験の量が違います。インターンシップの選考であなたが語る武勇伝が、稚拙に見られてしまうこともあるかもしれません。では、いったい何をどのように伝えることが有効なのでしょうか。本記事では、自身も長期インターンシップを経験したトテ ジェニファー麻綾氏の著書『学生がキャリアアップするためのインターンシップ活用術』(総合法令出版)より一部を抜粋して、選考を受ける前に知っておくべきポイントを解説します。※記事内容は書籍発行時(2023年11月)のものです。
インターンシップの選考通過率は5~20%の狭き門!「ありがちな武勇伝」を語るよりも強調すべきことは?【経験者が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

選考通過率は520%しかない

インターンの選考は誰でも簡単に通過できるものではない。まずはこのことを念頭に置いて計画を立てる必要がある。一般的にインターンの選考で合格できる確率は5〜20%程度といわれているため、5〜20人に1人しか受からない。そのため、選考を受ける前に、受かる人よりも落ちる人のほうが多いというこの事実を理解しておくことも重要だ。

 

この数値を見れば、受かるためには何かしら対策をしなければならないということや、落ちたからといって過度に落胆する必要はないことを理解していただけると思う。すぐにインターンをはじめたいのであれば、1社選考を受けて合否が出るまで待機するのではなく、同時に並行して複数社の選考を受けるべきだ。

 

大抵の場合、選考フローは短いものではないし、各過程で1回ずつ合否の連絡が来ると仮定すると、1社あたり数カ月かかることもよくある。もっといえば、どうしても入社したい企業があるのであれば、はじめて選考を受ける企業は本命ではなく、練習を兼ねてほかの企業の選考を受けた上で志望度が高い企業の選考を受けるといい。

 

事前に面接の質問内容を想定して選考に望んだとしても、想像していたものと違うということがしばしばある。はじめてならなおのこと、選考に慣れるという意味でほかの企業の選考でアップをしてから志望度が高い企業の選考に挑むと、緊張もほぐれる。

 

どうしてインターンの選考通過率は低いのかという点については、アルバイトなどよりも学生に求める水準が高いことにある。先ほど、インターンはポテンシャル採用の傾向が強いといったが、企業側としては少しでも活躍できそうな学生を採用したいため、スペックも無視はできない。個人的に一番推すべきはコミット度という考えは曲げられないが、業務内容にリンクするエピソードや資格はあるに越したことはないのもまた事実である。

 

悲しい現実かもしれないが、実態としては、そういったエピソードや資格など何かしら光る部分がある学生が応募をしてきて、最終的にコミット度をどれだけ推せるかの勝負になるのが自然だ。