不動産投資と生命保険は異なる商品で、それぞれが果たす役割も異なりますが、不動産投資が生命保険の代わりになるという考え方もあります。本コラムでは、不動産投資は生命保険の代わりになるのかどうか、不動産投資がどのような状況で生命保険の代わりになると考えられるか、そのメリットとデメリットなどについて詳しく解説します。

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団体信用生命保険のメリット

(画像:PIXTA)
(画像:PIXTA)

団体信用生命保険には、以下のようなメリットが存在します。

 

・ローン返済の安心感
・特定の疾病にも対応
・保険料の負担が軽減
・金融機関のリスク軽減

 

ローン返済の安心感

団体信用生命保険に加入することで、ローン契約者が死亡した場合や高度障害を負った場合に(死亡時のみ適用の保険もあります)、残された家族にローンの返済義務が生じません。保険金で残債が一括返済されるため、不動産を家族に対して残すことができます。そのため、家族がローン返済に追われることなく、物件を所有し続けることができ、大きな安心感を得ることができます。

 

特定の疾病にも対応

最近では、基本的な死亡・高度障害保障だけでなく、がんや3大疾病(がん、心筋梗塞、脳卒中)、さらには7大疾病や9大疾病など保障内容がより充実した団体信用生命保険商品も増えています。これにより、契約者が重い疾病に罹患した場合でも、ローン返済の負担を軽減することができます。

 

例えば、がん特約付きの団体信用生命保険に加入している場合、契約者ががんと診断された際に、保険金によりローンの残債が一括返済されます。このように、特定の疾病に対する保障があることで、契約者は治療に必要な資金を確保しつつ、経済的な心配を減らすことができます。

 

保険料の負担が軽減

団体信用生命保険の加入時に、すでに加入している生命保険や医療保険の見直しを検討するケースもあります。基本的な死亡・高度障害保障に加え、がんや3大疾病などの取り扱いも増えてきており、すでに加入している保険の見直しをすることで、結果として毎月の保険料の負担が軽減できる場合もあります。

 

金融機関のリスク軽減

団体信用生命保険は、金融機関にとっても大きなメリットがあります。ローン契約者が返済不能となった場合でも、保険金で残債がカバーされるため、貸し倒れリスクを大幅に軽減できます。

 

金融機関にとっては、リスク管理の一環として団体信用生命保険が重要な役割を果たしており、融資の安定性と信頼性を高める要素となります。このように団体信用生命保険は、金融機関と契約者の双方にリスクを軽減するものです。

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