不動産投資は首都圏や都市部の物件であれば、安価な物件でも一般的に1,000万円以上の投資が必要となり、現金一括でなくローンを利用する場合がほとんどです。その中で「借金=悪」というイメージから、ローンを組んで投資をすることに対して借金を抱えるという不安を感じる人もいるかもしれません。本コラムでは、不動産投資で借金をすることが悪いことかどうか、借金をして失敗した事例も含めて解説します。不動産投資を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

不動産投資について
もっと知りたい方はコチラ>>

不動産投資でローンを利用する際の5つの注意点

(画像:PIXTA)
(画像:PIXTA)

ここからは、不動産投資を「良い借金」とするために注意すべきポイントを5つ解説します。

 

・安定した家賃収入を得られる物件を選ぶ
・毎月のローン返済額をシミュレーションする
・ローン以外の費用も理解する
・金利上昇リスクもあることに注意する
・頭金を入れて借入額を少なくする

 

安定した家賃収入を得られる物件を選ぶ

不動産投資の成功率を上げるには、まずは安定した家賃収入を得られる物件を選ぶことが最重要です。安定した家賃収入を得られる物件とは、入居率が安定していることで、継続して家賃が得られる物件のことをいいます。

 

例えば駅近物件などのアクセスのよい物件や、人口の多い首都圏や大都市の物件であれば賃貸需要を見込みやすく安定した入居率が期待できます。また、ファミリー層が多い場所ではファミリー向けの物件に投資するなど、地域のニーズを把握することも重要です。

 

以下のコラムで不動産投資の成功率や成功の基準、失敗する人の特徴を解説しています。

 

【関連記事】不動産投資の成功率は?成功の基準、失敗する人の特徴も解説

 

毎月のローン返済額をシミュレーションする

不動産投資ローンの月々の返済が生活の負担にならないよう、金利や借入額、返済回数をもとに毎月の返済額をシミュレーションしましょう。物件の購入価格や頭金、ローンの金利、返済期間などを考慮して、毎月の返済額を計算します。さらに、予期せぬ空室や修繕費などのリスクを考慮することも大切です。万が一、家賃収入が減少した場合に備えた予備資金も計算に入れましょう。

 

金融機関に相談することでシミュレーションを支援してくれることもあります。もし毎月の返済額が多くて「悪い借金」になりそうな場合は、その物件への投資を諦めたり、頭金を用意して借入額を減らしたり、返済期間を長くするといった調整をしましょう。

 

ローン以外の費用も理解する

不動産投資では初期の物件購入費のほかにも費用が発生します。ランニングコストの目安は家賃収入の20〜30%程度が一般的です。例えば以下のような費用があります。

 

・管理費:管理会社に管理を委託する場合の費用
・修繕費:将来の改築や修繕に備えた費用
・保険料:火災保険などの損害保険料
・税金:固定資産税・都市計画税
・突発的な支払い:空室時のローン返済補填や賃貸募集広告費用 など

 

賃貸募集広告費用は不動産会社に相談をすることで事前に目安額の確認が可能です。ローン返済額だけでなく総合的な費用を把握し、適切な予算管理を行うようにしましょう。

 

金利上昇リスクもあることに注意する

不動産投資ローンを利用する場合は金利上昇リスクを考慮することも重要です。金利には「変動金利」と「固定金利」の2つがあります。

 

変動金利は経済状況や政策金利の変動に影響を受け、金利が上昇するとローンの金利も連動して上昇しますが、固定金利であれば金利の上昇があっても返済額は変わりません。しかし、固定金利は変動金利よりも利率が高く設定されていることが多いため、金利が上昇しない場合はその分毎月の返済額が多くなります。

 

そのため、固定金利を選択し毎月の返済額は高くなるものの、金利上昇リスクを避け緻密な返済計画を練る、あるいは変動金利を選択して毎月の返済額は抑えられるものの、金利上昇リスクに備え余裕のある返済計画を立てるといった対策を考える必要があります。

 

頭金を入れて借入額を少なくする

頭金を入れることで借入額を少なくし、ローン返済リスクを下げることも有効です。借入額が少なくなることで金利上昇時の毎月返済額への影響を抑え、前述の金利変動リスクを軽減することができます。借金を抱えることに不安がある場合は、借金の金額自体を少なくするために頭金の活用も検討しましょう。

 

以下のコラムで不動産投資ローンにおいて頭金を入れるメリットやデメリットを解説しています。

 

【関連記事】不動産投資ローンの頭金は必要?相場や頭金なしのケースを解説!

次ページ不動産投資で借金地獄.になってしまった5つの事例