国土交通省より、2024年の公示地価が発表され、全国的な地価の上昇が鮮明になりました。今回は「東京都」の地価に注目します。
「インバウンド」と「タワマン」が東京の地価を引き上げる…2024年「東京・公示地価」ランキング (※写真はイメージです/PIXTA)

価格トップは「中央区・銀座」、上昇率トップは「台東区・西浅草」

さて、ここからは「東京都」に注目してみていきましょう。全国でも不動産価格が顕著な東京。昨年は23区の新築マンションの売り出し価格が平均で1億円超えと話題になりました。

 

そんな東京都、全用途の価格をみていくと、価格トップは前出の通り「東京都中央区銀座4-5-6」。日本一の商業地、「中央区・銀座」が上位を独占する一方、同じく、東京のもうひとつの巨大繁華街である「新宿区・新宿3丁目」。ほかに東京駅前の「千代田区丸の内」や、100年に一度の再開発が進む「渋谷区・宇田川町」がベスト10に並びました(関連記事:『【ランキング】2024年「東京都・公示地価」…価格・上昇率、それぞれベスト50を発表』)。

 

昨年からの上昇率をみていくと、トップは「東京都台東区西浅草2」で前年から17.8%のアップ。 つくばエクスプレス浅草駅、地上を出てすぐ。目の前に『浅草ROX』をのぞむエリアです。上昇幅ではインバウンドで注目される「台東区・西浅草/浅草」エリアが上位を占めたほか、「港区・芝浦」「港区・港南」などタワマン含む大規模な再開発が進む湾岸エリアのほか、「新宿区・赤城下町」「足立区・千住」などがベスト10に並びます。

 

また住宅地に限定すると、価格のトップは「東京都港区赤坂1」。東京メトロ「溜池山王」や「六本木1丁目」から徒歩5分程度、『ホテルオークラ東京』の前に位置する地点で、1平米あたり535万円と、これまた一般庶民からしたら気が遠くなる価格。上位は港区や千代田区が占めるなか、唯一、「渋谷区恵比寿西」がベスト10にランクインしました。

 

ちなみに東京都で昨年よりも地価が下がったのは、全用途で15地点、住宅地に限るとわずか6地点。また下落率も0~1%台とわずかです。東京全体で地価の上昇は続いているといっていいでしょう。専門家は、需要は今後も伸びることが予想され、上昇の余地もまだまだあると分析。地価の上昇はまだまだ続くと考えられます。マイホームを検討する人たちにとっては「どこまで土地の値段は高くなるんだろう……」と、思わず遠い目をしてしまう状況。買い時を逃さずにいたいものです。

 

[参照]

国土交通省『令和6年地価公示』