固定金利のメリット・デメリット
ここでは、固定金利のメリット・デメリットを紹介します。ただし、前述の通り、固定金利のローンを提供している金融機関は極めて少ないということを把握しておきましょう。
固定金利のメリット
- 金利変動リスクがない
- 返済計画が立てやすい
固定金利のデメリット
- 金利が高めに設定される
- 金利低下の恩恵を受けられない
固定金利のメリット
固定金利の最大のメリットは、借入時に金利が確定しており、返済期間中に金利が変動しないことです。返済額が変動しないため、返済計画が立てやすくなります。特に長期のローンでは、金利の変動がないことは安心材料となります。
変動金利と異なり、固定金利はインフレの影響を受けることがなく、変わらず安定したままであるため、返済額が急増することがありません。
このように固定金利では、金利の変動に左右されることなく、着実に返済を進めることができるため、計画的な資金運用が可能となります。
固定金利のデメリット
変動金利に比べて、固定金利の利率は高く設定される傾向があります。そのため、借入当初から高い利息を支払う必要があるというデメリットが挙げられます。また、国の金利が低下した場合でも、固定金利では借入時の金利のままなので、その恩恵を受けることができません。
さらに、固定金利のローンは返済期間が長くなるほど金利が高くなる傾向があります。長期ローンでは金利が上乗せされることがあるため、総返済額が増加する可能性があり、返済計画を考える際には注意すべき点となります。
変動金利のメリット・デメリット
続いて変動金利のメリット・デメリットについて紹介します。不動産投資の多くは、固定金利ではなく変動金利が採用されているため、よく理解しておきましょう。
変動金利のメリット
- 低金利で借りられる
- 金利が低い期間に借りれば総返済額が少ない
変動金利のデメリット
- 金利上昇による返済額増加のリスク
- 返済計画が立てにくい
変動金利のメリット
変動金利の最大のメリットは、固定金利よりも低い金利でローンを借りられる点です。そのため、返済額を抑えることができます。ただし、変動金利には金利の変動リスクが伴います。金融環境や政策によって金利が変わる可能性があり、その影響を受けることになります。
特に、2024年3月18日と19日に開催された金融政策決定会合で、日銀がマイナス金利政策の解除を決定しました。この決定により、変動金利が引き上げられる可能性もあります。そのため、変動金利を選択する際には、将来の金利環境や返済能力を十分に考慮して検討することが重要です。
変動金利のデメリット
変動金利のデメリットは、金利が上昇した場合に支払利息が増加する可能性があることです。そのため、固定金利と比較すると金利の変動により支払額が不安定になり、収支管理や返済計画を立てることが困難になることも考えられます。
このように変動金利では、将来の金利動向を読み違えると返済負担が増える可能性があるため、選択する際にはリスク管理や十分な返済計画の立案が不可欠です。