サラリーマン、高給であれば満足できるのか?
ここに、「大卒」×「大企業」×「金融業界」という、高給の条件が揃った51歳になるサラリーマンがいます。月収は67.6万円、年収は1,192万円。そんなサラリーマンに質問。
――いまの給与に満足していますか?
――満足していますよ、結構、もらっているんで
年収1,200万円といえば、全サラリーマンの上位10%に入る誰もが勝ち組と認めるサラリーマン。トップの人にはそんな答えに期待したいところです。しかし「満足なんてしてないです」という答えが返ってくる可能性のほうが高いそうです。
株式会社リクルートマネジメントソリューションズが行った『働く人の本音調査2024』によると、「今の年収に満足している」に対して「当てはまる=今の年収に満足している」は27.2%。一方で「当てはまらない=今の年収に満足していない」は45.2%と、給与に不満を抱いているサラリーマンのほうが圧倒的に多いことが分かりました。
さらにサラリーマン史上、給与がピークに達する50代に限ってみていくと、「当てはまる」は29.2%、「当てはまらない」は41.4%。サラリーマンは高給といえる水準に達しても、今の給与に満足できていない人のほうが圧倒的に多いことが分かります。
給与に対する不満。その理由はさまざまでしょうが、ひとつ考えられるのが天引き額。たとえば先ほどの高給取りサラリーマン。年収1,200万円に対し、手取りは820万円ほど。400万円近くは、税金やら社会保障費やらでどこかにいってしまいます。さらに稼げばと思うかもしれませんが、稼げば稼ぐほど重くなる税負担。所得税の税率は、課税所得「695万~ 8,99.9万円」が23%、「900万~1,799.9万円」が33%、「1,800万~3,999.9万円」が40%、これを超えると45%に達します。
日本のサラリーマン。「稼ぐほど増えていく負担額」を前に「いまの給与に満足しています」とはとても答えられない……これが現実です。
[参照]