止まらない物価高、上がらない給与……サラリーマンの家計にも甚大な影響を与えています。ときに予想以上の価格を前に、思わず逃げ出すこともしばしば。そんなサラリーマンの懐事情についてみていきましょう。
新作〈フラペチーノ〉に衝撃…手取り31万円・46歳〈1年ぶりのスタバ〉もレジ前で踵返し【サラリーマンの切実な懐事情】 (※写真はイメージです/PIXTA)

外回り中にクールダウン…「スターバックス」に立ち寄った46歳のサラリーマンだったが

――レジ前まで来たが逃走。あえなく敗北した

 

46歳サラリーマンの投稿。先日、外回り中、あまりの蒸し暑さに「冷たいものでも飲もう」とスターバックスに立ち寄ったとか。そこでパッと目に入ったのが、フラペチーノの新作。

 

――イチゴ、バナナも……美味しそう

 

40代も後半になり、お腹周りを気にして甘いものを控えている日々。この物価高のなか節約もあり、スターバックスに行くのは実に1年ぶりだったとか。

 

――今日くらい、ちょっと甘いものを食べても

――若い人の言葉でいうなら、今日は急遽、チートデイ

 

そうしてレジに並び、自分の番になったとき、飛び込んできたのはその価格。

 

――(トールサイズで690円。牛丼よりも高い!)

 

そういえば、以前も牛丼より高かった記憶はあるものの、1年ぶりのスターバックス、すっかり価格感を忘れていました。

 

――(どうしよう、今日の昼飯代より高いとは……)

 

悩んだあげく、「すみません、ちょっとまだ決まっていないので」と、後ろに並んでいた客にレジを譲り、列の後方へ。そのまま静かに店を後にしたといいます。

 

厚生労働省の調査によると、46歳の平均的なサラリーマンの月収は40.6万円。手取りにしたら31万円ほどです。そこから家族の生活費、住宅ローンの返済、子どもの教育費……諸々賄うとなると、かなり切り詰めないとならないでしょうか。

 

スターバックスのレジ前で、新作フラペチーノの価格に怖気づいて46歳サラリーマン。「なんとも情けない……」と、投稿を締めくくっています。

 

ただサラリーマンの給与については、こんな明るい話題も。厚生労働省が5日発表した4月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)によると、2024年4月の基本給は26万4,503円(前年同月比2.3%)。伸び率は3月から0.6ポイント上昇し、1994年10月以来の高水準でした。これは幅広い業種で賃上げが行われた影響によるもの。まだ実質賃金のマイナスが続いているものの、夏ごろ、遅くても年内にはプラスに転じるのではないかという予測。

 

46歳のサラリーマン、今年中には、スターバックスで堂々と新作を注文できるようになるかもしれません。

 

[参考資料]

総務省統計局 小売物価統計調査(2024年4月)

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』

厚生労働省『毎月勤労統計調査』